鳥栖は12勝8分6敗の勝点44で6位。今季旋風を巻き起こしているチームの1つで、金 明輝監督の下で機能性が高いアグレッシブな戦いを披露している。プレーエリアで攻守を展開したときに、多くの人がボールに関わるサッカーには爽快感があり、陣形を複雑に変える全体図に注目するのも面白い。GK朴 一圭から流れるようにパスがつながるときも、相手陣内でボールを奪ってからスピードのある小屋松 知哉やタイミングよくゴール前に走り込む酒井 宣福らにフィニッシュを託すときも、迷いのない動きが光る。ボールを動かす技に長ける白崎 凌兵、献身的な小泉 慶、独特のリズムを持つドリブラー・中野 嘉大といった新戦力も持ち味を生かしている。
鳥栖は前節、2位の横浜FMと対戦。序盤からチャンスを迎えた中で先制を許すと、その後は樋口 雄太の退場もあって勢いのある相手の攻撃を受け、0-4で敗れた。大敗から立て直して臨む今節は第3節で破った仙台が相手だが、樋口を出場停止で欠く中、どのような組み合わせで組織を機能させるか。
一方の仙台は勝点19で18位と苦しんでいる。手倉森 誠監督の下で昨季からの立て直しを図っているところだが、序盤戦は不安定な戦いから勝点をなかなか取れずに苦戦。いまは守備の構築からリズムを作る形で、その成果は出せるようになってきた。毎試合好セーブを見せるヤクブ スウォビィクや、粘り強い守備から勢いよく攻撃に転じる右SBの真瀬 拓海ら個人の奮闘も光る。しかし、得点力不足に苦しんでいるのが現状だ。ここまで4得点の西村 拓真、ボールを収められる大型FWフェリペ カルドーゾらストライカーたちの奮起を期待したい。
前節・FC東京戦は終了間際にPKから失点し、敗れてしまった。これで10試合勝ちなしと厳しい状況だが、前節に続いて迎えるホームゲームでこの悪い流れをなんとしても止めたい。前節は明るい材料もあり、ルーキーのアピアタウィア 久が守備で奮闘しただけでなく、J初ゴールを決めた。チームにとって5試合ぶりとなる得点は、長身を生かしたヘディングで決めたもの。「非常に自信になります」と本人が手ごたえを口にしたこのゴールを、チームとしてゴールを重ねるきっかけにしようとしている。
前節から中3日ということもあり、両チームともメンバーを入れ替えることが予想される。その中で、それぞれ異なったスタイルを機能させ、好勝負を見せてくれることを期待したい。
[ 文:板垣 晴朗 ]


