広島は直近のゲームで大分を破って、6試合ぶりの勝利をつかみ取った。今節もホームで戦えるアドバンテージを生かして連勝を飾り、次戦の横浜FM戦に挑んでいきたいところだ。まだまだ上位に食い込んでいくには十分な試合数が残っているが、それもこのホーム連戦で勢いをつかめるかどうかに懸かっている。
シーズンの重要な局面を迎え、ドウグラス ヴィエイラが復帰したことは頼もしい。大分戦で4カ月半ぶりに先発出場した背番号9は「生きている感じがしたよ」と笑い、「試合勘はまだまだだけど、自分の強みでチームにリズムをもたらすことはできたと思う。とにかく自分の良さを出すために最初からマックスでいこうと思って臨んで、60分過ぎまでがいまの自分のリミットだったけど、できることはやり切れたかなと思う」と充足感を浮かべていた。
城福 浩監督はハードワークして攻守のスイッチを入れていくドウグラス ヴィエイラが戻ってきたことの意味について、「ゲームを作るという意味において、ドグ(ドウグラス ヴィエイラ)の存在は大きかった」と言い、こう続けている。「ドグがスタートから攻守において走るべきときに走ってくれたことで、チーム全体の“共有感”が上がったゲームをできたし、そこからオープンになって個人の力も出せた」。
ドウグラス ヴィエイラを先発起用して攻守にコレクティブに戦い、スペースができてくる時間帯にジュニオール サントスを送り出して存分に暴れてもらう、という2人の役割分担がうまくハマった意味でも、大分戦の勝利の意味は大きかった。今節も2人のブラジル国籍FWのパフォーマンスが勝敗を大きく左右することになるだろう。
3位争いの渦中にいる神戸は、直近のFC東京戦に0-1で敗れたものの、今節で勝てば3位争いを一歩リードできる。大迫が欠場するからこそ、FC東京戦を欠場した武藤 嘉紀の状況に注目が集まる。ただ、最前線にはドウグラスも控えている。そして、荒木 隼人が「やっぱり大事なのはボールの出どころ。(アンドレス)イニエスタ選手や(セルジ)サンペール選手のところを抑えないと。前回の対戦も良いパスを供給されて失点につながっているので、そこは注意したい」と語っていたように、中盤で時間とスペースがあれば、いつでもチャンスを創造する力を持ったプレーヤーたちがいる。
立ち上がりから緊張感のある展開になることは間違いない。ジュニオール サントスがピッチに立ってからはどう試合が動いていくのか。最後まで目の離せない試合になる。
[ 文:寺田 弘幸 ]