ホームにライバルを迎える福岡は、直近5試合で3勝1分1敗。前節・湘南戦はラストプレーで失点を喫して1-1のドローに終わり、川崎F、徳島、鹿島という難敵相手に重ねていた連勝が『3』で止まった。しかし、4戦負けなしという事実は選手に落ち着きを与えており、主将の前 寛之も「湘南戦は終わったこと。大事なダービーに向けて気持ちを切り替えたいし、実際に勝点を重ねられているので、良い雰囲気というものは継続できていると思う」と話している。
鳥栖とは8ポイント差で少し距離があるが、ダービーに燃える城後 寿は「僕らがさらに上を目指すためには、ここでの勝利が本当に大事になる」と勝利への意欲は強い。さらに、直近の天皇杯3回戦で負けていることが強く印象に残っているようで、長谷部 茂利監督も「天皇杯でのダービーで負けてしまったので、サポーターの思いを踏まえて勝ちたいという思いでいっぱいです。今年、鳥栖と当たるのは今節が最後。最後をしっかり締めたい」と力強いコメントを残した。
一方、鳥栖もここ5試合の成績は福岡と同じ3勝1分1敗。第26節・横浜FM戦を0-4で落としたものの、続く仙台戦と清水戦で連勝を収めて、前節・大分戦をスコアレスドローで終えて勝点を重ねた。上位争いを演じている要因の1つである、修正能力の高さと安定感を披露している。
大分戦は引き分けたものの、内容的にはかなり押し込んだもので、「実りのあるゲームだった」と金 明輝監督は振り返った。特に、「足元だけにならず、効果的に背後を取り続けて、大分さんが的を絞れない部分は前半からたくさんあった」と相手を揺さぶるボールの動かし方ができ、攻撃面で収穫を感じた様子だ。
「今季五度目の対戦ということでやりづらさを感じるか」という問いに、福岡の長谷部監督は「鳥栖さんは形を大きく変えず、自分たちのスタイルを前面に出してくるチーム。われわれも鳥栖さんと形は異なるが、スタイルを前面に出すので、そういう意味でやりにくさはない」と答えている。福岡は攻守のバランスをうまく取りながら、しぶとく試合を進めることに集中し、鳥栖は丁寧なビルドアップからの多彩な攻撃を仕掛けて、主導権掌握に集中する展開になるだろう。
リーグ戦における過去の対戦では14勝7分10敗と福岡がリードしているが、J1での戦績に限ると鳥栖が2勝1分の負けなし。福岡がJ1での鳥栖戦初勝利を収めるのか、それとも鳥栖がそれを阻止するのか。強烈なライバル意識を持つチーム同士の対戦は、自分たちのカラーをぶつけ合う、激しく面白いゲームになりそうだ。
[ 文:島田 徹 ]


