ここ3試合で2ゴールと好調の山岸 祐也と、5試合連続フル出場中の宮 大樹は「残留が決まるどうこうは特に意識していない」と口をそろえる。また、長谷部 茂利監督は「その可能性があるのなら、もちろん実現したいし、なるべく早く実現して、今季の目標(10位以内)のところにも到達したい」とさらなる上の目標を達成するため、一戦必勝ということに意識を向けている様子だった。
勝利のポイントになりそうなのは、3試合連続得点中と波に乗るフアンマ デルガドが累積警告により出場停止なこと。その代役を誰が務めるか、どんな組み合わせの2トップになるかというところはカギになるだろう。「誰と組んでも生かし、生かされる関係を作れる」と柔軟性に自信を見せる山岸や、前節・鳥栖戦で今季2ゴール目を挙げた渡 大生、6分という短い時間ながら前節で3試合ぶりの出場を果たしたジョン マリ。明治安田J1第26節での川崎F撃破に貢献した城後 寿、コンディションが整わず出場機会に恵まれないブルーノ メンデスが出る可能性もあり、長谷部監督のチョイスは大いに楽しみだ。
一方、J2降格圏が迫る清水は上位・福岡が相手といえども、しっかりと勝点を手にして歩を進めたいところ。前々節の仙台戦で9試合ぶりの勝利を挙げ、前節・神戸戦で今季初の2連勝にチャレンジしたが0-2で敗戦。しかし、ロティーナ監督は攻守で手ごたえを感じ、「引き分けでも妥当な内容だった」と振り返っており、福岡に打撃を与えるだけのパワーを持っていると見ていいだろう。
神戸戦では複数のチャンスを作りながら決め切ることができなかったが、期限付き移籍中の藤本 憲明が契約上出場できなかったことも大きく響いた。その藤本が帰ってくる今節は、攻撃面でのパワーアップが期待される。それだけに、内容と結果の両方で満足のいくものを手にできる可能性はある。
長谷部監督も残留に向かって戦う清水に対して、「どのチームも100%の力を出してやっていると思うが、そこに気持ちや状況などが乗っかると、持っているもの以上というか、本来の最大出力を出しやすくなると思うので、やりづらさがある」と話す。また、「清水は夏場に新たな選手が加わって、パワーアップしている。結果が出ていないとはいえ、上手だし、得点も取れる選手がいる。日本代表選手がいる守備面のところも強烈だし、簡単にはいかない。順位どおりのゲームにはならないと思う」ともコメントした。
チームの現在地に違いがあるからこそ、面白いゲームになることはよくあること。この一戦もその1つとなるのか。
[ 文:島田 徹 ]


