FC東京は2週間前に激闘を演じた。代表ウィークの期間に行われたJリーグYBCルヴァンカップ準決勝で名古屋と対戦。アウェイで行われた第1戦を1-3で落としていたFC東京は、ホームでの第2戦でキックオフと同時にゴールへ襲いかかった。その勢いは堅守が代名詞の名古屋すら呑み込み、前半のうちに先制。後半早々に2点目を奪い、逆転での決勝進出の条件を整えた。しかし、ラスト10分で失点。トータルスコアで破れ、大会連覇の夢もついえた。
ただ、ゲーム内容を見れば今季のベストに近い戦いを披露。選手たちは一様に手ごたえをつかんでいた。トップ下でタクトを振るい、2点目を決めた髙萩 洋次郎は「こういう戦いを残りのリーグ戦でも続けないといけない」とコメント。さらに、ケガ人続出の左SBで高いパフォーマンスを発揮した渡邊 凌磨は、「今日のハードワークを基準にすれば、負ける相手はそんなにないと思う。いつもこのくらいのメンタリティーでやれればおのずと順位は上がっていくと思うし、これをベースにFC東京のサッカーを作り上げていきたい」と話した。
今季の無冠が決定し、リーグ戦で目標としているAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権獲得も厳しい中で残り6試合を戦うFC東京からすれば、モチベーションを維持しづらい状況にあることは間違いない。ただ、それが勝たなくていい理由にはならない。
鹿島との前回対戦は0-3の完敗。チーム状況がどん底の時期であり、5連敗目を喫したゲームとして苦い記憶が残っている。そこからチームは立て直し、当時と比べれば戦い方も整備され、蘇った姿を見せている。鹿島を叩き返すことが今節最大のモチベーションである。古巣戦となるはずだったレアンドロは出場停止で、相変わらず最終ラインにはケガ人が多い。それでもチームのまとまりを維持し、ホームで勝利を届けたい。
対する鹿島は、ACL出場権争いの正念場に立たされている。3位の神戸とは勝点7差。もう1試合も落とせない状況である。その意味では、2週間前の前節・横浜FC戦を落としたことが痛かった。J2降格圏に沈む相手に前半で2点を先行されると、後半開始早々に1点を返すが、最後まで追いつくことができず、ホームで失態を演じてしまった。
そこからの立ち直りと修正が問われる鹿島だが、先週は公式戦がなかったため、準備期間はたっぷりあった。この試合を終えれば、週中に天皇杯準々決勝・川崎F戦が控えている。メンバーの選考に難しさはあるが、今節で勝ってその大一番を向かえるに越したことはない。リーグ戦での連敗を阻止するために勝点3をつかみ、天皇杯にはずみをつけたい。
[ 文:須賀 大輔 ]
