残り5試合の時点でホームのFC東京はJ1残留が決まっている一方で、優勝争いからは脱落しており、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権争いでも3位・神戸と勝点15差。目標を設定するには難しい状況にある。前節・鹿島戦もそのモチベーションの差が勝敗を分けた一因になったのかもしれない。
お互いにコンパクトな陣形を保ちながら、ショートカウンターを主体とした攻撃は迫力があり、効果的に敵陣に入り込んでいた。チャンスの数では鹿島に上回られたかもしれないが、FC東京からしても決して下を向く内容でなかった。ただ、結果は1-2で敗戦。前半アディショナルタイムにFKからあっさりと先制点を与えてしまうと、後半にも速攻から追加点を許した。その後、75分に渡邊 凌磨が味の素スタジアム初ゴールとなる強烈なボレーシュートを突き刺したが、反撃はそこまで。大きな差を感じることはなかったが、3位に入って来季のACL出場権を獲得するというハッキリとした目標のある鹿島に屈する形となった。
これでFC東京は3連敗。9月末の明治安田J1第30節・浦和戦と10月頭の前々節・川崎F戦から少し間隔が空いているため、その現実が薄れがちではあるが、3連敗は4月から5月にかけて5連敗を喫して以来、今季二度目のことであり、勝利から遠ざかっている事実は受け止めなければならない。
10日間の準備期間を経て迎える今節・清水戦では、ケガ人が戻ってくる可能性がある。10月末の公開練習時には、脳震盪の影響で鹿島戦を欠場したGK波多野 豪や、JリーグYBCルヴァンカップ準決勝第2戦・名古屋戦で負傷交代した渡辺 剛が元気な姿を見せており、戦力は厚みを増す様子。さらには、4月上旬に右ひざ半月板損傷の大ケガを負った中村 帆高が全体練習に合流するなど明るい材料もある。
FC東京からすれば、ホームで連敗を止め、1つでも上の順位を目指したいところだ。
対する清水は残り5試合で残留をつかみ取る戦いに挑む。現在は残留圏につけているが、J2降格圏との勝点差はわずかに『2』。今節の結果次第では順位がひっくり返る可能性がある。アウェイゲームではあるが、なんとしても勝点を持って帰りたい。
ポイントは先制点になりそうだ。9月以降の6試合の結果を見ると、2勝4敗に終わっているが、先制点を奪えた第29節・仙台戦と第31節・福岡戦は勝利しているのに対し、先制点を許した残り4試合はいずれも敗戦。先制点の重みがハッキリと結果に表れている。
FC東京のカウンター攻撃には注意を払いつつ、先制点を奪うためにゲームの主導権を握って戦いたい。そうすれば、3-0で快勝を収めた前回対戦の再現も可能だろう。
[ 文:須賀 大輔 ]
