前節はマルコス ジュニオールが累積警告による出場停止で、天野 純が左ハムストリングを負傷。ゲームメーカー2人を欠く中、水沼 宏太を今季初先発に抜擢し、トップ下に配置した。しかし、公式戦で初めて採用した“奇策”は機能せず、前半だけで2失点。前半終盤にセットプレーで1点返したものの、最後まで2失点が重くのしかかり、痛過ぎる敗戦を喫した。
今節、先発復帰が予想されるマルコス ジュニオールは、チームの現状についてこう語る。
「計算上、優勝の可能性はあるが、自分たち次第だけではなく、川崎Fにもまだ勝点を積み重ねるチャンスがある。川崎Fが開幕からずっと首位をキープしているのは素晴らしい。正直、(優勝は)難しい状況にチームは置かれている」 今季、最後の目標だったリーグ優勝の可能性が著しく低くなった状況を認めつつ、こうも言う。
「マリノスのユニフォームを着ている限り、誇りを持って一試合一試合を戦わないといけない。優勝が難しくても、ACL出場の目標がある。しっかり勝って、2位をキープしなければならない。しっかりと準備してG大阪戦に臨む」 モチベーションを保つのが難しい状況の中、必死で顔を上げる。それは3試合ぶりに先発起用の可能性がある天野も同じ。“アタッキングフットボール”の強みであるハイプレスやビルドアップに生じている問題点を指摘した上で、率直な気持ちを吐露する。
「まずは自分たちのサッカーで90分支配することを取り戻す。前節の負けで厳しい状況になったのは間違いない。でも数字上、可能性がある限り優勝を目指す。原点に戻って(サッカーを)楽しみつつ、修正した部分を日産スタジアムで表現する」 一方、敵地に乗り込むG大阪は1週間ぶりの公式戦となる。10月27日の天皇杯準々決勝では浦和に0-2で完敗。10分に先制を許したあと、攻勢に出るも決定力を欠き、逆に前半終盤に追加点を許す。後半も宇佐美 貴史やパトリックが決めるべきところを決められず、今季無冠が決まった。
前節・鳥栖戦に勝ったことでJ1残留争いから一歩抜け出した状況となり、こちらもモチベーションが保ちにくい状況だが、松波 正信監督は前を向く。
「(浦和戦は)内容的にそこまで悲観するべきではない。切り替えてリーグ戦に向かいたい」 思い返せば、3カ月前の前回対戦は計5ゴールが生まれた好ゲームだった。今回も攻撃志向がぶつかり合うスペクタクルな展開を期待したい。
[ 文:大林 洋平 ]

