前節、ホームに今季のJ1王者となった川崎Fを迎えた鳥栖は、開始早々に岩崎 悠人の加入後初、そして自身J1初となるゴールで先制。さらに酒井 宣福、小屋松 知哉にも得点が生まれ、前半だけで3得点。後半は王者の圧力の前に劣勢を強いられたが、最少失点に抑え、勝点3をつかみ取った。
一方の札幌は前節、アウェイで清水と対戦。FKから先行を許したが、前半のうちに金子 拓郎の得点で同点に追いつくと、後半立ち上がりには福森 晃斗のCKに深井 一希が頭で合わせて逆転に成功。しかし、勝利が見えてきた終盤にクロスから同点弾を許し、逃げ切れず。これで4戦未勝利となった。
JリーグYBCルヴァンカップのグループステージで同組だった両者は、これが今季四度目の顔合わせ。過去3回の対戦では札幌が2勝1分と好成績を残しているが、鳥栖にとって札幌は近年、最も分の悪い相手となっている。両者がJ2だった2009年の第20節から2017年のJ1第13節まで、鳥栖が公式戦7連勝を含む10試合負けなし(天皇杯でのPK戦勝利を含む)。鳥栖にとってはむしろお得意さまといった相手だったが、2017年の二度目の対戦から状況が一変する。同年の最終節で札幌が3-2で勝利すると、そこから対鳥栖戦は7連勝。以降も2勝2分となっており、現在は11戦負けなしと逆に鳥栖をお得意さまにしている状況だ。この相性が今節も続くのか。それとも、鳥栖がお得意さまを返上するのか。2017年を境に面白いほどに対戦成績が一変しているだけに、鳥栖としてはなんとしてもここでその流れを止めたいところだ。
今季途中からAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権獲得を目標に戦ってきた鳥栖だが、すでに3位以内に入る可能性は消滅。ただ、4位に入れば、天皇杯の結果次第では出場権を獲得できる可能性を残している。「目指せる場所がある以上はそこを目指す。他力になりますが、そこ(ACL)を目標にしてシーズン半ばくらいからはやってきたので、チームとして1つでも上の順位で終わること。鳥栖の過去最高順位が5位でもあるので、ACLに出られる、出られないは関係なく、4位を狙って勝点を積み重ねていく」と酒井が話すように、チームのモチベーションは落ちていない。一方の札幌も現在、9位・FC東京との勝点差は『4』。1ケタ順位の可能性を残すだけに、モチベーションは落ちていないはずだ。
今節からJ1でもタオルを振っての応援や大旗での応援が解禁される。少しずつではあるがかつての日常が戻りつつある中、サポーターの後押しを受け、両チームともに目標への意欲をプレーで示したい。
[ 文:杉山 文宣 ]
