インターナショナルマッチウィークを挟んでリーグ戦では連敗中の磐田。特に前節・柏戦は、相手の素早い寄せに苦しみ、自陣でのビルドアップを思うようにさせてもらえず、低い位置でのボールロストを多発してしまった。敵陣へ押し返せない時間が続く中、前半の終盤と後半の序盤にそれぞれ失点したことで試合展開はより一層苦しいものとなり、0-2で敗戦。試合内容としてもスコア以上の完敗を喫している。
中3日で迎える昨年度王者との“腕試し”で、前節の失敗を繰り返すわけにはいかない。ボールを支配するために川崎Fも奪われた瞬間に周辺の選手が素早いプレッシャーで激しく寄せてくる。その圧力に呑まれてしまえば、前節同様に苦しい展開を強いられてしまう。強度の高いプレッシャーをはがすために、準備段階で素早くポジションを取り直し、そして素早いボール回しでいかにかいくぐれるか。まずはここの改善が求められる。
このように改善点が挙がっているが、柏戦で後半途中から出場してサックスブルーでのデビューを飾ったリカルド グラッサはチームに希望を見せた。まだコンディションは万全とは言い切れないものの、相手の素早い寄せをドリブルではがしながら、最終ラインの背後に浮き球のパスを送ってチャンスメークも見せ、ビルドアップの安定に寄与できるポテンシャルを示している。東京五輪金メダリストでもある背番号36に初先発のチャンスは訪れるか。伊藤 彰監督の采配にも期待したい。
対する川崎Fも前節からの立て直しが求められる一戦だ。前節・C大阪戦は、相手の縦に鋭いカウンターを抑止できずに、前半のうちに3失点。後半開始から4枚代えと大胆な采配を振るったが、終わってみれば今季ワーストタイの4失点。無類の強さを誇っていた等々力陸上競技場での無敗記録更新が懸かった一戦でまさかの大敗を喫してしまった。
前節の失点を踏まえて、カウンター対策はもう一度整備してくるポイントだろう。さらにボール保持の段階でいかに相手の守備ブロックを効果的に攻略していけるか。攻撃を完結するなど、不用意なカウンターを招かないためには、ここもあらためて見直してくるポイントになりそうだ。
リーグ3連覇を目指す川崎Fにとって連敗は許されない。連敗できないプレッシャーがあるのは、アウェイチームのほうだろう。立場的にも磐田が正真正銘のチャレンジャーだ。昨年度王者に恐れることなく、自分たちが目指しているものを積極的にトライする意思を示したいところだ。
限られた準備期間でチームを立て直し、勝利につなげるのは果たしてどちらか。再起を懸けた注目の一戦は、6日の19時にヤマハスタジアム(磐田)で幕を開ける。
[ 文:森 亮太 ]
