横浜FMは前節で広島に完敗。森島 司に2ゴールを許し、0-2で敗れたこともさることながら、チーム全体でシュートを4本しか放てなかった。広島の強いプレスに苦戦したことにケヴィン マスカット監督は「正直、すごく残念な試合になってしまいました。スタートのところは良い入りができたかなと思いましたが、われわれは自分たちでコントロールできなかった」と振り返り、相手のプレスで後ろ向きになってしまったことを悔いていた。中盤の形が普段と異なり逆三角形になっていたことも要因の1つかもしれない。この試合ではどういう選手の並びで戦うのか注目される。
ただ、強いプレッシングは鹿島も武器にするところ。後ろが数的同数となるのをものともせず、前からボールを奪いにいく姿勢を打ち出す。さらに強烈なスプリントで次々と前線に飛び出すことをレネ ヴァイラー監督は選手たちに求めてきた。2列目以降の選手がスプリントを仕掛けることでフリーの選手とスペースが生まれる。広いシュートレンジを持つ上田は「中盤の選手が2列目から抜け出してくれるとFWはスペースも見えやすいし、シュートチャンスもできるので、チャンスメークはしやすいかなと思います」と話す。横浜FMにすれば守備面の再構築をかける必要があるかもしれない。9試合を終えて4勝3分2敗と連敗だけは避けたいところ。
両者の過去の対戦を振り返ると、目下のところ鹿島が5連勝を挙げている。2-1、4-2、3-2、5-3、2-0と複数得点を奪っているのも特徴的だ。昨季のJ1第27節の戦いを振り返ってみると、自陣でGKが蹴ったFKから土居 聖真のクロスに荒木 遼太郎がヘディングで合わせて15分に先制し、30分にはディエゴ ピトゥカのスルーパスに上田が抜け出して追加点。前半で2点のリードを広げた鹿島は試合をコントロールして勝点3を挙げた。自分たちのやり方を貫く横浜FMが上田を封じる対策をどう取るのかを含めて、これまでの戦いと何かを変えてくるのかが興味深い。次週からAFCチャンピオンズリーグ(ACL)が始まるため、横浜FMは勝ってACLに向かいたいところだ。
[ 文:田中 滋 ]

