JリーグYBCルヴァンカップで屈辱のグループステージ敗退が決まり、前節はFC東京に0-2で完封負け。14位に転落し、16位の清水とは勝点差わずか『1』という状況だ。
「0-2という結果は現実に受け止めないといけないし、まだまだわれわれが課題として感じられることがあったゲームになった」と片野坂監督はFC東京戦後に悔しげに振り返った。指揮官が課題と評したチームの問題点は明白だ。
公式戦では現在、3試合連続でノーゴール。パトリックへのロングボール頼みでない攻撃を再構築中だが、FC東京戦でも決定機はボランチのダワンが放った2本のシュート程度で、迫力ある攻撃を見せているとは言い難いのが現状である。
「連戦になる中、切り替えて次の札幌戦に向けて、ホームで勝てるゲームができるようにやっていくしかない」(片野坂監督)。リーグ戦は2分2敗と苦境が続くG大阪にとって、勝利だけが必要な一戦だ。
ホームのリーグ戦では今季1勝しか手にしていない。ホームのサポーターに勝点3を届けるカギを握るのは、やはりレアンドロ ペレイラの奮起であろう。開幕からサブで起用されることが多かったが、FC東京戦では今季初のフル出場。ゴールこそ生まれなかったものの、「いまいる選手の中でペレイラが一番ゴールに近い選手、期待を持てる選手」と片野坂監督は起用の狙いを振り返った。空中戦では絶対的な強さを持つパトリックへの信頼感も口にしている片野坂監督だが、ロングボール一辺倒にならない攻撃を機能させる上で不可欠なのはレアンドロ ペレイラの完全フィット。同じくFC東京戦で、リーグ戦では今季最も長い時間ピッチに立ったルーキーの中村 仁郎も期待感を持たせるプレーを披露していただけに、好調な選手を抜擢し、札幌に勝ち切りたい。札幌は現在3試合連続無失点と守備の安定感を見せているが、ここで勝ち切ればイヤな流れを断ち切れるはずだ。
アウェイに乗り込んでくる札幌はここ3試合で2勝1分。前節はホームで湘南に1-0で勝ち切り、チーム状態は明らかに上向いている。今節もアグレッシブさをベースにしたスタイルで主導権を握りにくるはずだ。
2人の指揮官にとっては特別な思いも胸に秘めた一戦になるだろう。片野坂監督にとってペトロヴィッチ監督は、広島時代にコーチとして支えた間柄。指導者として多大な影響を受けている。そして1日に亡くなった元日本代表監督のイビチャ オシム氏がシュトルム・グラーツ(オーストリア)で監督を務めた当時、コーチだったのがペトロヴィッチ監督。恩師の訃報後、初めての一戦だけに勝ちたいはずだ。
互いにスタイルを持つ指揮官同士の頭脳戦も、この一戦のポイントになりそうだ。
[ 文:下薗 昌記 ]
