福岡は前節・名古屋戦の前半序盤にセットプレーから失点を喫するが、名古屋が前半終了間際に退場者を1人出したことで、勝点獲得のチャンスが十分にある中で後半に臨んだ。しかし、数的優位を生かせず無得点で終えて0-1。今季二度目の連勝を逃した。
福岡の選手にとってはかなり悔しい敗戦となったはずだが、長谷部 茂利監督は「J1に戻って2年目、必死に戦うことが求められる立ち位置にいるわれわれにうまくいかない状況が訪れることはある意味、当然。だから前を向いていこう、上を見ていこうという話を選手にしました」とメンタル回復に努めている様子。
一方の浦和は4月半ばからのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の集中開催でグループステージ突破という結果を残した。その疲労が残る中、明治安田J1第12節から4試合連続ドローでなんとか耐えていたが、前節のC大阪戦で9試合ぶりの敗戦を喫した。ACL前の3試合を含めた7試合連続の引き分けは粘り強く勝点を積み重ねることができたとも評価できたが、ついに敗戦を喫したことでチーム内のムードがどう変わるのか。
C大阪戦後にリカルド ロドリゲス監督は「今日は負けてしまい、フラストレーションがたまる試合が続いていますが、われわれは浦和レッズですので、立ち上がって、いますぐにでも試合に勝っていくことが必要です」と話している。長谷部監督同様に選手のメンタル回復のためのなんらかの働きかけはしているはず。
中2日で迎える今節は十分な戦術的対策を準備する時間がないからこそ、前節の敗戦からのメンタルリカバリーが勝負を分ける重要なポイントになると見る。両指揮官の働きかけに選手たちがどう応えるか、また、メンバー構成も注目点になる。両指揮官ともにここまでうまくローテーションを組んで選手を使い分けてきたが、それでも5月の連戦で選手の疲労はたまっているはず。ピッチに立つ選手のフィジカルコンディションも勝負を分けるポイントになる。
福岡は前線からのプレスの出来が堅守を支えているので、特に2トップのチョイスに注目。ここまではルキアン、山岸 祐也、フアンマ デルガドの組み合わせでうまく回してきたが、今節はどうなるか。城後 寿や渡 大生らここまでリーグ戦での出番に恵まれない選手の起用もあるかもしれない。
浦和は各ポジションでタレントがそろうが、勝負を決める上で頼りになるキャスパー ユンカーがC大阪戦でケガのため前半のみの出場でベンチに下がった。そのケガがどの程度のものなのか。また比較的固定したメンバーとなっている最終ラインのコンディションも気になるところだ。
今季のJ1は混戦となっているからこそ、連敗するかしないかは上位浮上への大きな分かれ目になる。メンタルとフィジカルのコンディションが大きく関わるゲームで、連敗阻止のための勝点を獲得するのは福岡か、それとも浦和か。
[ 文:島田 徹 ]


