12位はキープしたが、この敗戦により2試合消化が少ない16位・湘南とは勝点差2、同じく2試合消化が少ない17位・神戸とも勝点差4と、完全に残留争いに巻き込まれる格好になった。さらに、そのG大阪戦から中2日という過密日程でこの名古屋戦を迎える。G大阪戦で出場停止だったCB宮 大樹は戻れるが、攻守で貴重な役割を果たすフアンマ デルガドが出場停止と、長谷部 茂利監督はメンバー選考に頭を悩ますことになりそうだ。
苦しい状況であることは事実だが、長谷部監督は「状態をよく見てメンバーを選ぶが、出番を得た選手は『やってやるぞ』という姿勢で臨んでくれるだろうし、それは昨季も今季ここまでもそうなので心配はしていない。また違った個性が躍動するのではないか」と言い、さらに「自分自身も、また選手に対しても前向きな姿勢は変わらずというところ。無理に明るくする必要もないし、今までどおり前向きに取り組んでいきたい」と、苦しい状況に焦ることなく冷静な姿勢を見せる。
一方の名古屋は8月27日の前節・G大阪戦で5試合ぶりに敗戦を喫して、粘り強く戦いながらつかもうとしていた上位浮上の機会を逸した形になった。ただし、福岡とは異なり十分な準備期間があり、前節からの修正は十分に可能。不安材料を挙げるなら、G大阪戦で負傷交代したマテウス カストロの状態だ。チームトップスコアラーが不在となれば、G大阪戦で挙がった攻撃面での課題解消に向けては痛手となる。
直近のゲームでG大阪に敗れたことが共通する両チーム。そのゲームで出た課題もまた同じものだった。意図的にチャンスを作り出しながらそれを決め切れず、勝負どころで粘りや集中力を欠いて失点し、勝点獲得のチャンスを逃したことだ。
福岡の長谷部監督が「チャンスを決めることができれば結果は変わるので、そのチャンスの数を少しでも増やす、またそのチャンスをより大きなものにすることを意識したい」と言えば、名古屋の長谷川 健太監督は「仕掛けてはいるが崩し切れていない」とコメント。失点数の少なさは福岡がリーグ4位タイ、名古屋が同2位と堅守を誇る両チームの対戦。互いの堅守をどう崩すのか、攻撃面の出来が勝負を分けることになりそうだ。
7月まで福岡に在籍した重廣 卓也が古巣戦でどんなプレーを見せるのか。また彼の特徴をよく知る元チームメートがどんな対応を見せるかも、見どころの1つになる。
前回対戦は5月末の第15節で、15分にマテウス カストロのFKをゴール前で中谷 進之介がわずかに触って名古屋が先制。43分にはチアゴが退場したが、数的不利の名古屋が持ち前の堅守で耐え抜いて、ホームで勝点3をゲットしている。今回はどんな結末が待っているのか。
[ 文:島田 徹 ]


