オフシーズンの柏は大幅な選手の入れ替えを断行した。上島 拓巳、大南 拓磨、高橋 祐治といった主力DF陣がチームを離れた一方で、仙頭 啓矢や山田 康太、高嶺 朋樹といった実力十分のMF陣を獲得。「昨季から今季にかけての補強ポイントは中盤にあったが、彼らはそれぞれクリエイティビティーの質が高い選手。攻撃面で決定的な仕事ができるのに加え、しっかりとボールを動かしながらチーム全体にテンポをもたらすというところでも非常に長けた選手」とネルシーニョ監督が高く評価する選手たちで、中盤の層は厚くなった。
また、ジエゴや立田 悠悟、片山 瑛一とDFにも足元の技術に長けた新加入選手がそろい、より保持率を高めるサッカーができる陣容に変貌。「スペースを見つけながら、相手を見ながらプレーできる選手たちが多い。ボールを動かす、相手を動かすところに関しての手ごたえは去年のキャンプよりあると感じる」と今季のチームキャプテンである古賀 太陽も話していた。
練習試合でも結果・内容の両面で確かな手ごたえを感じていた中で迎えた先週末のちばぎんカップ。ボールを握る時間は長かったが、千葉のプレスに苦しむ時間帯も短くなく、ビルドアップでのミスから2失点。最終的に2-3で敗戦した。ネルシーニョ監督は試合後、「選手間の距離感や立ち位置が定まらず、キャンプから今週にかけてトレーニングゲームや実戦を含めてやってきたことがほぼ見られなかった。トレーニングでやっていることはあくまで試合でやろうとしないと自分たちのものになっていかない。そこについてはこれから厳しい視点を持って取り組んでいきたい」と話した。1週間前の教訓を糧に、柏は開幕戦で白星を挙げることができるか。
対するG大阪は今季、昨季まで徳島で指揮を執っていたダニエル ポヤトス監督が就任。昨季の徳島では惜しくもJ1参入プレーオフ圏入りを逃したが、攻守にゲームを支配する戦いを体現して、リーグ最少失点タイを記録した。新たなスタイルを植えつけるまで一定の時間を要するかもしれないが、開幕戦でその片りんを示してくれることを期待したい。
柏と同様、こちらにも選手の動きがあった。元日本代表の昌子 源、昨季チーム得点王のパトリックが移籍した一方、パリ五輪代表候補の半田 陸、チュニジア代表としてカタールW杯にも出場したイッサム ジェバリが加入。GKには湘南から谷 晃生が4年ぶりに復帰し、守護神として長くG大阪を支える東口 順昭と定位置を争う形になる。新体制の下で生まれる激しいチーム内競争にも注目したい。
そして、今季から背番号7を背負い、キャプテンに就任したのは宇佐美 貴史。30歳と円熟味を増す年齢になってきた彼が、ピッチ内外でどんな好影響を及ぼすのか。開幕戦でもその一挙手一投足に熱い視線が集まる。
[ 文:藤井 匠 ]
