横浜FMは敵地に乗り込んだ前節、開始4分に相手陣で川崎Fのビルドアップを遮断した流れから西村 拓真が決めて先制。その後は右SBの山根 視来をボランチに入れた川崎Fのビルドアップに苦戦を強いられるが、38分にCKからエウベルが決めて2点リードで折り返す。後半は防戦一方の展開になったが、川崎Fの反撃を1点に抑え、2019年以来となる開幕戦勝利を手にした。
19年ぶりのリーグ連覇に向けて順調な滑り出しとなったが、「良かった点もあったが、修正しないといけない点もあり、両極端な顔が見えた」(ケヴィン マスカット監督)と課題も出た。特にビルドアップや、ミスが多かった奪ったあとの1つ目のパス精度は、改善が必要だろう。
「自分たちの力はまだまだこんなものじゃない。攻撃の選手はもっと形を作らないといけないし、相手の攻めをしのいでクオリティーのある攻めができるようにならないと、上には行けない」(水沼 宏太) FUJIFILM SUPER CUP初制覇に続いて公式戦2連勝となった中でも、攻撃では不満の残る内容が続いている。それだけにトリコロールらしく相手を圧倒し、結果でも内容でも満足できるホーム開幕戦にしたい。
対する浦和は開幕戦でFC東京と対戦。序盤は前線からのプレッシングと縦に速いアタックで“新生・浦和”の一端を見せたものの、後半は慣れ切っていない強度の高いスタイルに息切れ。FC東京の猛攻を抑え切れずに2失点し、黒星スタートとなった。
「前半はハイプレスがうまくいき、自分たちのサッカーができたが、後半は受け身になってしまった。あまりにも違う2つの顔を見せてはいけない」とマチェイ スコルジャ監督。サッカーは90分で勝負を決めるスポーツ。理想のサッカーを1試合通して継続する心技体を整えることが最重要テーマとなる。
横浜FMも「試合の入りからアグレッシブさを見せる」と指揮官が高らかに宣言しており、序盤から激しい攻防が予想される。両チームとも、その真っ向勝負の早めの時間帯に先手をとれるかがポイント。特に前節の後半でスタミナに課題を残した浦和にとっては、より先制点の重要度は高くなりそうだ。
一方、終盤まで維持できる強度自慢の横浜FMは先制できなくても、先に失点しなければOK。並行スコアで推移すれば、5枚の交代枠をフル活用しつつ、体力勝負となる終盤で差をつける成功体験もある。ましてやホーム開幕戦。サポーターの大声援を背に、今季初となる“会心のゲーム”にできるシチュエーションは整っている。
[ 文:大林 洋平 ]

