開幕戦の勝点ゼロが2戦目は勝点1に。無得点が2得点に。しかもその2ゴールを奪ったのが昨季26ゴールを挙げて、J2得点王と最優秀選手賞に輝いたエースの小川 航基だったことはさらにチームの空気をポジティブにしている。四方田 修平監督は「やれている部分は間違いなく攻守ともにあるので、そこは自信を持ってもいい。ただ、目指すのは勝つことなので、現状に満足せずにもっと勝つことにどん欲に、危機感を持ってやっていこう」と選手たちに話し、この鹿島戦への準備を進めてきた。
横浜FCにとっての不安材料は、ガブリエウが前節に負傷交代したことだ。負傷の程度によっては、前節スクランブル出場した岩武 克弥が代役を務めることになるだろう。ベンチスタートが続いているが、昨季は小川 航基に次ぐチーム2位の出場時間を記録し、2年連続で副キャプテンを務める背番号22への指揮官の信頼は厚い。主将にして守備の要でもあるガブリエウの穴はそう簡単に埋まるものではないが、「一人ひとりが危機を自覚して乗り越える」(四方田監督)ことでチームはさらに成長していくはずだ。
一方の鹿島は、京都との開幕戦を2-0で勝利したものの、前節の川崎F戦は1-2の逆転負けを喫した。川崎F戦では開始5分に知念 慶の2試合連続ゴールで先制し、83分には川崎Fに退場者が出て優位に立った。しかし89分にCKから失点すると、さらに後半アディショナルタイムの川崎Fの猛攻に耐え切れず、PKを与えて逆転された。PKは際どい判定だったこともあり、試合後の岩政 大樹監督は「頭の中をいろいろなことが駆け巡っていて、どのようにこれを捉えるべきか、安易に言葉にできないところがある」とショックを隠せなかった。
そして鹿島も前節、2試合先発を続けていた藤井 智也が負傷して、今節の出場は難しい見通し。ゴールライン上でのハンド判定に泣いた荒木 遼太郎もレッドカードを受けて出場停止と、前節の登録メンバーから2人が外れることになる。一方、負傷で出遅れていた昌子 源が今週になって練習に完全合流。常勝軍団と呼ばれた時代の鹿島を知るベテランの復帰は、プレシーズンからいまひとつ調子の上がらないチームにとって起爆剤となり得る。
J1在籍年数、タイトル獲得数では両者に大きな開きがある。それゆえに過去の対戦も少なく、通算では横浜FCの2勝4敗だが、2020、21年の対戦では2勝2敗と五分の数字。横浜FCにとって臆する必要はない。チャレンジャーとして、チーム一丸となって、どん欲に今季初勝利に挑む。
[ 文:芥川 和久 ]
