横浜FMは前節、2011年を最後に勝利のないC大阪とのアウェイ戦に臨んだ。前半、流れを握っていた時間帯でのセットプレーから、そしてネガティブトランジションが緩くなったスキを突かれ、昨季まで在籍していたレオ セアラに2ゴールを許してしまう。反撃は終盤のオウンゴールによる1点にとどまり、またも鬼門突破とはならなかった。
そのC大阪戦は前日に体調を崩した角田 涼太朗が欠場し、試合終了後には全治6カ月の重傷を負った小池 龍太の長期離脱も発表された。さらに5日のJリーグYBCルヴァンカップAグループ第3節・札幌戦後にケヴィン マスカット監督が当日に体調不良者が出たことを明かし、今節もベストメンバーを組めない可能性がある。
そんな緊急事態とも言える状況だが、矢印を内側に向ける指揮官の思考にブレはない。「中2日のタイトな日程では、自分を含めたスタッフがどれだけ良い準備をさせられるかにフォーカスしている。自分はベストの状態で臨める選手を選びたいし、選ばれた選手は練習でできていることをピッチ上で表現してもらいたい」。起こってしまったアクシデントではなく、コントロールできることに100%の力を注ぐ姿勢を貫く。
C大阪戦は敗れこそしたが、再三にわたって相手ゴールに迫るなどポジティブな要素もあった。だからこそ、そこでつかんだ手ごたえを継続できるかが今節のテーマの1つ。横浜FMの好不調のバロメーターであるボール保持率を高めつつ、リスクヘッジと流動性のバランスをとりながら、うまく前にボールを運びたい。
対する横浜FCは前節・福岡戦で1-1と引き分けた。6戦未勝利となったが、4試合で複数失点を喫している中、福岡戦で1失点だったことはポジティブに捉えたいところだ。今節は攻撃力を売りにしている横浜FMが相手だけに、まずはいかに堅く守るかが問われる。
その守備を前提とした上で、「(福岡戦の)後半はチャンスを多く作れたことは評価しつつ、最後のパスの質やフィニッシュを進歩させたい」とは、四方田 修平監督。最前線には5ゴールで得点ランキングトップタイの小川 航基を置いているだけに、最後のプレー精度を向上できれば、得点の期待値は高まる。
横浜FCはルヴァンカップでも全敗し、公式戦9戦勝ちから見放されているだけに焦りもあるだろうが、90分通して攻守のバランスをとりながらゲームコントロールできれば、暗いトンネルの出口が見えてきそうだ。
[ 文:大林 洋平 ]

