ホームの札幌は前節、アウェイで横浜FCと対戦し、4-1で快勝した。開始早々に失点を喫し、その後もピッチを吹き抜ける強風の影響でなかなかうまく試合を運べずにいたが、39分に浅野 雄也がファインゴールを決めると、前半アディショナルタイムには小柏 剛も得点をゲット。前半のうちに逆転に成功すると、後半は同点を狙って前がかりになった相手の勢いに押される時間帯がありながらも、カウンターから加点。後半アディショナルタイムには田中 駿汰が得点を挙げて、大勝を締めくくった。
ここ最近の札幌で特筆すべきは、今季加入した浅野の活躍ぶりか。横浜FC戦では2得点に加えて、小柏の得点にも関与。前々節・福岡戦でもカウンターから得点を挙げるにとどまらず、VARによって取り消されたものの、印象的な超ロングシュートも決めている。連動性が重視される札幌のサッカーでは、新加入選手がフィットするまでにどうしても時間を要しがちだが、浅野はすでに持ち味を存分に発揮している。
一方、アウェイに乗り込む鹿島の前節は、ホームでG大阪と対戦して4-0の大勝。前半こそ相手のビルドアップに対してうまく制限をかけることができず、ボールを持ち運ばれては押し込まれてしまう場面が目立っていた。しかし、後半に入るとうまくカウンターを繰り出せるようになり、立ち上がりにCKから仲間 隼斗が先制点を奪うと、64分には右サイドからのクロスに鈴木 優磨が思い切りよく飛び込み、頭で追加点。その後は相手の鋭い攻めに手を焼きながらも、終盤に途中投入の土居 聖真が2得点を挙げる素晴らしい活躍を見せ、勝負を決め切った。
チームの調子は右肩上がりと言っていい。序盤戦からなかなか勝ち切れず、4月に入ってからも第8節・神戸戦で1-5の敗戦を喫するなど、難しい戦いが続いていた。だが、ここにきて今季初の2連勝。それも完封勝利で果たしているとあって、攻守ががっちりかみ合っている様子だ。
さて、そんなチーム同士の対戦だが、タフな攻防が繰り広げられることだろう。札幌は攻撃的な意識が強いチームであるだけに、そのハイテンポな攻撃と2試合連続完封中の鹿島守備陣とのぶつかり合いは注目だ。鹿島はその中で鈴木、土居といった得点感覚に優れたアタッカーを中心としたカウンターでどれだけ札幌の守備を脅かせるのか。札幌は今季無失点試合が少なく、ここのせめぎ合いも必見となる。
同勝点で順位が1つ違うだけの両チーム。勝ったほうが上位により肉薄する立ち位置なだけに、双方の今後を占い得る重要な一戦と評していいはずだ。
[ 文:斉藤 宏則 ]

