横浜FMは前節・FC東京戦で鮮やかな逆転勝利を収めた。開始40秒で先制したものの、前半のうちに2失点し、逆転を許す。ただ、後半は交代カードを駆使しつつ出力を上げると、アンデルソン ロペスのこの日2得点目で同点に追いつく。その後、数的優位となって迎えた89分、途中出場のマルコス ジュニオールが決勝点を奪い、シーソーゲームを制した。この勝利で今季初の3連勝とし、充実一途のチーム状況と言える。
そのFC東京戦を松原 健はこう振り返る。「逆転勝利はメンタルを強く持ち、あきらめない気持ちがなければできることではない。相手が10人になったとはいえ、しっかり勝ち切れたのはポジティブ。ただ、前半のうちに逆転されてしまった点では修正点もある」。この指摘は結果こそ出たが、試合運びについてはまだ伸びシロがあるという裏返しだろう。
では、試合運びを良化させるポイントは何か。それはFC東京戦の後半にヒントがある。また松原の言葉を借りたい。
「ハーフタイムで『ボールホルダーの相手CBがゆっくりパスコースを探す時間を与えるのはあり得ない。よりプレスを掛けていく』という話が出た。それを外から言われて気づくのではなく、ピッチ内で気づいて、(後方の)自分たちが前線の選手をプッシュし、やらせないといけない」 現状、ビルドアップの形を変えている中、ハイプレスもおとなしくなっている。ただ、流れを変えるにはプレス強度を意図的に高め、主導権を握り返す強引さが重要だという教訓を得た試合となった。
今節の相手は下位に沈む柏。同勝点である神戸の結果次第だが、首位ターンを実現させるには取りこぼしは許されない。得点ランクトップタイのアンデルソン ロペスを筆頭に、絶好調のヤン マテウス、絶対的な左の翼であるエウベルのブラジル国籍トリオ、さらには途中出場が予想される水沼 宏太や宮市 亮といった多士済々なタレントが躍動し、トリコロールらしい圧倒的な勝利を期待したいところである。
対する柏は2連敗中。ネルシーニョ前監督が退任となり、井原 正巳新監督が就任して以降も1分2敗と浮上のきっかけをつかめていない。ホームで戦った前節・札幌戦は4-5と派手な打ち合いを演じたものの、敗戦。攻撃が機能すれば守備が崩れ、守備が一定の質を見せても攻撃が不発と、攻守のバランスをとるのに苦心している。
今節はリーグ屈指の攻撃力を誇る横浜FMが相手なだけに、「まずは守備から」という常套句が適当だろう。その上で前節に5試合ぶりのゴールを奪った細谷 真大ら前線が勝負どころでクオリティーを発揮することが、6試合ぶりの勝利への近道となる。
[ 文:大林 洋平 ]

