前回対戦は第2節。エディオンスタジアム広島で行われた試合は、2-1でアウェイの新潟が勝利した。新潟にとっては、6年ぶりにJ1に昇格してからの初勝利となった。試合を振り返ると、前半は新潟ペース。自陣でのビルドアップから14分に太田 修介、37分に鈴木 孝司が得点を挙げ、2点のリードを奪った。しかし後半は、広島ペース。開始から選手3人を代えて、布陣を[3-4-2-1]から[3-5-2]に変更。前線からのプレスを強めつつ、新潟の[4-2-3-1]に対してマンツーマンでつく形に変更した。ビルドアップがうまくいかなくなった新潟は、防戦一方の展開に。塩谷 司に強烈なボレーシュートを決められたものの、その1点に抑え、辛くも勝点3を手にすることができた。
今季最もうまくいかなかった試合として、新潟の選手の間で例に挙がるのが、この広島戦の後半だ。貴重な決勝点を決めた鈴木も「前回の後半はほとんど相手のペース。相手がそれでうまくハマったというイメージを持っているのであれば、今回も開始からほぼマンツーマンで来るのではないか」と警戒する。その解決策として「受け身にならないこと。逆に1つはがしたらチャンスになると思う。個で負けないことはより大事になってくる」と、相手の圧力を逆手にとって攻めるイメージを持つ。
新潟は、伊藤 涼太郎がシント・トロイデン(ベルギー)へ完全移籍後初のリーグ戦となった前節・柏戦で、従来の[4-2-3-1]から[4-4-2]へチェンジ。松橋 力蔵監督は、トップ下を務めていた伊藤の代役を置くのではなく、鈴木と三戸 舜介を2トップに置いた。攻撃の起点となっていた伊藤をマークされ、苦戦する試合も増えてきていた中で、ある意味では相手が守備の的を絞りにくい形になったとも言える。
鈴木が相手DFを引きつけ、三戸が背後に抜け出してチャンスを作るなど、前線の新たな関係性からゴールに迫り、新井 直人や小見 洋太のクロスからビッグチャンスも生まれている。また、続いていた早い時間帯の失点が改善されてGK小島 亨介のビッグセーブもあり、6試合ぶりに無失点に抑えることができた。ただ、無得点に終わり、0-0の引き分けで5戦勝ちなし。今節はさらに関係性を向上させ、勝利につながるゴールを見せたい。
広島は前節・横浜FM戦で、それまでの[3-4-2-1]から[4-1-4-1]の布陣に変更。しかし中盤でボールを奪われ、エウベルに得点を決められた。後半はより重心を上げて前に出ていく中で、ドウグラス ヴィエイラや川村 拓夢らが積極的にシュートを放つが、決め切れず。相手の攻撃は日本代表のGK大迫 敬介が抑え続けたが、無得点で今季二度目の2連敗となった。
ともに離脱者を抱え、新たな布陣にもトライしている中で、今節はどのような戦いが繰り広げられるか。得点に飢えたチーム同士、流れを変えるのはどちらになるか注目だ。
[ 文:野本 桂子 ]

