今夏の中断期間を経て、新戦力が加わっただけでなく守備の立て直しに成功し、明治安田J1第22節・広島戦で今季初のクリーンシートを達成。リーグ戦16試合ぶりの勝利も収め、状態は上向いていくかと思われた。しかし、そこから再び白星から遠ざかり、8月30日に行われた天皇杯準々決勝・福岡戦に1-3で敗れ、公式戦3連敗を喫した。
第23節・新潟戦(2△2)ではボールを奪ってからの速攻をうまく表現し、複数得点を決めることができたが、その後はすべて1ゴール以下。前節・浦和戦では相手陣内深くにまで押し込んでも、クロスが中の選手と合わず、シュートチャンスの手前で攻撃が終わってしまうことが多かった。
「クロスの質もありますけど、(クロスへの)入り方をもう1つ強調した中で、それが薄く出てしまった」と山口 智監督は課題を口にしていた。
その試合から中4日で臨んだ福岡戦は準主力級の選手が先発に多く名を連ねたが、90分間を通じてのシュート数はわずか『2』。「非常に情けない結果になってしまった」と山口監督は肩を落とす。
完敗に近い内容の中、公式戦7試合ぶりの先発を果たした20歳の鈴木 章斗にゴールが生まれたことは明るい材料。味方からのスローインをボックス内で受けると、相手を背負いながら反転し、右足を豪快に振り抜いた。
ディサロ 燦シルヴァーノや福田 翔生といった前線のライバルが加わった中で、久しぶりに訪れたアピールのチャンス。「悔しい気持ちがあったので、ここでやるしかないという気持ちで臨んだ」という強い覚悟がシュートに乗ったからこそ、生まれたゴールだった。そうしたギラギラした選手たちのパワーが、湘南をさらに活性化させていく。
対する鹿島は、前節・新潟戦で2-0の完勝を収めた。9分に垣田 裕暉が左からのクロスにダイビングヘッドで合わせて先制。30分には右サイドから広瀬 陸斗が上げたクロスをニアの垣田が頭でそらし、ファーの鈴木 優磨が頭で詰めた。
守備ではGK早川 友基が中心となって失点ゼロで抑え、2トップが結果を残しての勝利と申し分ない結果だった。今節は鈴木 優磨が累積警告によって出場停止となるが、「でも知念(慶)くんも(アルトゥール)カイキもいますし、良い選手がそろっている」と垣田は“相方”が不在でも心配している様子はまったくなく、「出場停止の選手はどこかのタイミングで出てくるので、そういう試合をどう勝ち切るかがカギを握ってくる」と話す。
今季11ゴールを挙げているエースが不在となる中、鹿島がどんなパフォーマンスを発揮するのかにも注目が集まる。
[ 文:舞野 隼大 ]
