前々節の札幌戦は9分、14分と立ち上がりの連続失点が大きく響いたことで1-5と大敗。今季ワーストの5失点を喫したディフェンスの立て直しが急務の中、前節の横浜FM戦へ照準を合わせていた。しかし、その横浜FM戦は台風8号の影響で中止に。それにより、今節に向けて通常より1週間多く準備期間を設けることができ、湘南としてはポジティブに働いた側面もある。
「(プレスに)行く、行かないの判断もそうですし、行くにしろもっと行かないといけなかったですし、行かないにしろもっとコンパクトに、後ろに引き込んでカウンターだったりをすれば良かったが、中途半端だった」 札幌戦でアンカーとしてフル出場した米本 拓司が反省点を語るように、ピッチ上の選手たちの意思統一ができていなかったことが敗因の1つだった。
もう1つ、山口 智監督は「相手を見ることに関して、まだまだだった」と話していたが、相手の立ち位置、戦い方によってうまくいかなかったときにどう修正すべきかという部分に課題が生じた。この2週間で2つの課題をどこまで克服できているかは、今節の大きな注目点と言える。
その湘南がホームに迎え撃つのは、2位につける鹿島。岩政 大樹監督に交代して初の試合になった前節の福岡戦は2-0で勝利。新体制の初陣を白星で飾り、良いスタートを切っている。
「大樹さん(岩政監督)とは特別な話はしていないです。ただ、コーチ時代にいろいろ話してくれていた。あくまでやるのは俺ら。そうした中で原点に立ち返るような置きどころがあるような話をしてくれるし、そういう戦術も練ってくれるので、俺らは信じてついていきやすい」と鈴木 優磨は話す。監督交代という良くない出来事があったとはいえ、チームの雰囲気は一丸となっている様子だ。
「あっちは監督交代した中で『やるぞ!』という気持ちがあると思うので、こっちとしては受ける必要はないですし、勝ちにいきたい」。古巣戦を前に山本 脩斗はそう話し、どこが相手でも勝ちにいくことを強調。そして「夏場なので札幌戦みたいに立ち上がりに連続して失点してしまうと、相手の思うように運ばれてしまうので、暑さの中での賢さが大事。そこは次に向けてやっていくしかない」とベテランらしく、うまく試合を進めようと図っている。
メンバーから外れてしまう時期もあった山本だが、チームを客観的に見ていて、「何試合か負けないときがありましたけど、そういったときというのは、見ていても自信を持ってできていた」と状態を語る。そして、「良い守備ができている中でそういう結果になっているので、そこはみんな自信を持ってやっていましたし、そういった試合をまたやっていきたい」とまずは手堅く臨みたい理由を話す。
ディフェンスで修正した部分を鹿島相手にうまく発揮し、その中でゴールを奪い、勝利をつかめるか。この試合は失ってしまった自信を取り戻す一戦にもなる。
[ 文:舞野 隼大 ]
