首位と勝点差5で3位につける名古屋。前節は上位2チームも苦しい展開となり、ともに勝点を取りこぼしたものの、名古屋もそれに付き合い、差を詰めることができなかった。これまで敗戦した次の試合は最大限の注意を払ってきたが、ついに初の連敗を喫してしまった。
それでも、負けた2試合ともに内容はそれほど悪くはなかった。前々節・浦和戦もチャンスは相手より多く、それを決め切れずに0-1で敗れた。前節・C大阪戦は先制され、すぐに森下 龍矢のゴールで追いついたまでは良かったものの、その後に訪れた決定機をことごとくモノにできず、一瞬の不注意から相手に入れ替わられて失点。さらにダメ押しゴールも決められ、今季最多の3失点を喫した。
その悪い流れは、メンバーを替えて臨んだ天皇杯準々決勝でも続いた。前半はチャンスを作っても枠内を捉えたシュートが相手GKの正面で決められず、主力を後半に投入しても、疲労が見られたほかリズムを失っていたこともあり、決定機を作り出せなかった。守備面でも、戻るべきところで戻らなかったこととコミュニケーションのミスが重なって先制点を奪われると、同点の絶好機となるはずだったゴール前のFKを安易なミスで蹴ることさえできず、後半アディショナルタイムには自陣ゴール前で相手にパスをカットされてダメ押しされるなど、良かった内容も徐々に悪くなっている。
そうした面から言うと、今節は名古屋にとって最大の正念場、よどんだ空気を変えなければいけないゲームである。毎年恒例となった最大のイベント『鯱の大祭典』の最終日であり、ここで勝てなければズルズルと深みにハマりそうな気配がある。中2日という厳しい日程だが、乗り越えなければタイトル獲得は難しい。
ただ、対する横浜FCは侮れないチームだ。順位こそ16位と下位だが、前節は“横浜ダービー”で意地を見せ、4-1で逆転勝利を収めた。立ち上がりの9分に先制を許したものの、36分に林 幸多郎のミドルシュートで振り出しに戻すと、52分には古巣戦となった伊藤 翔のボレーシュートで逆転。さらにオウンゴールで加点し、最後は後半アディショナルタイムにロングカウンターからダメ押しゴールを沈めて、第22節・神戸戦に続いて首位チームから大きな勝点3を奪った。
横浜FCとしては、その良い流れをつなげていきたいところ。まだ降格圏とは勝点差4しか離れておらず、安心はできない状況だからだ。名古屋との前回対戦は主導権を握る時間も長く、戦術の相性的にも悪くない。ここで首位争いをする上位2チームから勝利をつかみ取れば、残留に向けて大きな大きな勝点6となる。
[ 文:斎藤 孝一 ]
