3連敗中の磐田に対し、浦和は3連勝中。16位の磐田は勝点3差と降格圏が迫ってきている状況に対し、浦和は首位との勝点差6の4位まで浮上してきた。お互いの現状には明暗が分かれているが、ここで流れを食い止めたい磐田としても、首位追撃の勢いを止めたくない浦和としても、今節の結果が持つ意味合いは大きい。
磐田は正念場を迎えている。水曜日に行われた前節は、アウェイで札幌に0-1で敗戦。前半に喫した1つの失点を覆すことができず、ここまで14得点を奪ってきた実績のある後半の反撃も実らなかった。負傷離脱中のジャーメイン 良を欠いたここ2試合は、いずれも無得点。この現状をどう乗り越えていくかという壁に直面している。
「ジャメくん(ジャーメイン)をうまく使うサッカーをしていた中で、その軸となる選手がいなくなったので、多少なりともサッカーを変えなければいけないところはある。もう少しビルドアップでハーフウェーラインを越えるシーンが増えていけば、もっと押し込む展開は増えていくと思っているので、その最初のところはチームとしてコミュニケーションをとってやっていきたい」(上原 力也) これまではジャーメインとマテウス ペイショットの強みを生かす形で攻撃を成り立たせてきたが、その1人がいなくなったことで、攻撃時の微調整を繰り返しながら試行錯誤を繰り返している。前々節・鳥栖戦では石田 雅俊を、札幌戦では山田 大記をトップ下に起用し、左サイドも平川 怜から古川 陽介に変更した。中3日で迎える今節に向けて、「浦和を分析した中で、どういう組み合わせが一番得点できる確率が高いのかということを考えていきたい」と横内 昭展監督。指揮官が下す決断に注目したい。
対する浦和は、水曜日に行われた前節で京都に3-0と圧勝。京都の守備ブロックになかなかチャンスを作れずに均衡を破れなかったが、股関節の痛みで連戦を回避したサミュエル グスタフソンに替わってアンカーを務めた安居 海渡の地をはうミドルシュートで前半に先制した。後半はGK西川 周作のフィードから始まった攻撃を渡邊 凌磨が仕留めると、最後はハイプレスでハメたところからボールを奪い、チアゴ サンタナのゴールで締めくくった。
さまざまな形からゴールが生まれた前節だけでなく、ここ3試合で9得点と攻撃がかみ合い始めていることは好材料だ。そんな浦和の攻撃面を「長いボールと短いボールを使い分けるのがすごくうまい」(上原)と磐田側は警戒ポイントに挙げている。浦和の多彩な攻撃に対し、磐田が組織的な守備で対抗していけるかは、試合の流れを左右するポイントになる。
磐田は現状、攻撃のほうにより大きな課題を抱えているものの、まずは守備での我慢強さが問われる一戦にはなるのは間違いない。勝ちなしのここ4試合は、先にリードを奪われている。そういった課題を1つずつクリアし、エコパスタジアムで開催されるホームゲームで5試合ぶりの勝利をつかみ取りたい。
[ 文:森 亮太 ]