昨季、2勝1分1敗のスタートを切ったものの、その後3連敗を喫する。そして、迎えたホームでの神戸戦は、大迫 勇也に口火を切られるゴールを許すと、前半アディショナルタイムにも失点。後半開始早々にPKで大迫に3点目を決められると、鈴木 優磨が1点を返したものの、さらに2点を許し、1-5の大敗で4連敗となった。試合後、スタジアムにはサポーターの声が渦巻き、鈴木が涙ながらにともに戦うことを訴える姿も見られた。
あれから1年余り。神戸が1位、鹿島が3位という立場で、再びカシマでの対戦となる。気合いが入らない選手はいないだろう。
「自分たちより上にいる相手で、なおかつ、去年自分たちが2敗している相手。絶対に勝たなければいけない試合というのは誰もが分かっている。全員で去年の悔しさをぶつけたい」 あの悔しさを知る1人である植田 直通は、並々ならぬ意気込みを見せていた。
公式戦5連戦中の鹿島は前々節、東京Vに3点差を追いつかれる大失態を演じたものの、前節はアウェイで広島を退け、鹿嶋に帰ってきた。公式戦7試合連続で失点を喫しているのは気になるものの、その7試合すべてで複数得点を奪うことができている。今季よりチームを率いるランコ ポポヴィッチ監督のスタイルが徐々に浸透し、ここ5試合で4勝1分と波に乗ってきた。好調を維持して首位の神戸をホームに迎えられるのは大きい。
対する神戸はJ1第10節で京都に後れを取ったものの、その後は名古屋、新潟、C大阪、福岡を退けて4連勝を達成し、首位に立つ。宮代 大聖が3試合連続ゴールで勢いに乗っている。大迫を中心とした攻撃陣も好調を維持しており、FC東京の25得点に次いでリーグ2位タイの得点力(24得点)を誇っている。
前節の福岡戦は、「相手の守備の堅さはあったんですけど、焦れずにやり続けたことが勝利につながったかなと思います」と吉田 孝行監督が振り返ったとおり、スコアレスで進む中、72分に大迫のパスに抜け出した宮代が絶好機を逃さない決定力を見せ、難敵を退ける強さを見せた。
鹿島が勝てば神戸に勝点で並ぶことができるが、鹿島はホームで行われたリーグ戦では2014年以降、10シーズン連続で神戸から勝利を挙げられていない。対戦成績としては4分6敗で、分が悪い。
いつも古巣相手にはすさまじい集中力を見せてくる大迫のパフォーマンスも含めて、目が離せない一戦になりそうだ。
[ 文:田中 滋 ]

