今季はJリーグYBCルヴァンカッププレーオフラウンドを含めて三度対戦し、名古屋の2勝1分。過去を遡っても、直近10試合で名古屋が柏に敗れたのは、昨年度の天皇杯準々決勝だけである。リーグ戦だけを見ても8試合連続で負けていない。
それに加えて名古屋を有利に見せるのは、日程面である。天皇杯2回戦で敗退している名古屋はミッドウィークに試合がなく、休養十分でトレーニングに充てることができたが、柏は水曜日の3回戦で大学の強豪・筑波大と延長戦までもつれ込む大激闘を繰り広げた。
その試合で16分に先制点を挙げた柏は、そのまま押し切るかと思われた80分にCKからオウンゴールで失点。延長前半にマテウス サヴィオのCKを細谷 真大が頭で合わせて決勝点を奪い、なんとか勝利を収めたが、主力組も長い時間をプレーすることになり、今節は夏の暑さに加えて中3日という日程的なハンデも背負うことになる。
ただ、名古屋の長谷川 健太監督は「井原(正巳)監督は、延長になってもいいように60分くらいで主力を代えていたので、そんなに大きなマイナスはないと思う。最後に勝って気持ちよく向かってくるという意味では、メンタル的に非常に良い形なのではないか」と最大限の警戒心を持って臨むべきだと語る。
その中でも、特に注意すべき選手として名前を挙げたのは細谷と関根 大輝。2人は現地時間24日から始まるパリ五輪に臨むU-23日本代表に選出されており、今節は彼らにとって五輪前の最後のリーグ戦となる。五輪に気持ちよく向かうためにも、リーグ戦3連勝を置き土産にしたいという思いも当然強くなる。
その柏を迎え撃つ名古屋で注目したいのは、昨年1月にポルトガル1部のカーザ・ピアACに期限付き移籍し、このほど移籍期間満了に伴って復帰した相馬 勇紀だ。
23/24シーズンは32試合に出場し、5ゴール3アシストの活躍を見せるも、さまざまな要因が重なり、名古屋に帰還。日本代表としても結果を出している相馬が加わったことは、チームにとって大きなプラスになるのは間違いない。
特に名古屋は現在4連敗中で、7試合連続で1得点以下と攻撃面に課題を抱えている。抜群のスピードを誇るドリブルと突破に特長のある相馬がチームにかみ合えば、得点チャンスも増えるはず。周囲とのコンビネーションは探りながらのプレーにはなるだろうが、ポルトガルでどれだけ成長したのかをホームのサポーターに見せたいところだ。
その上で、名古屋にとって今節で何がなんでも達成したいミッションは連敗脱出である。柏とのリーグ戦での前回対戦では、開幕から無得点で3連敗と苦しむ中で、永井 謙佑が挙げた先制点とハ チャンレのゴールで2-0と快勝し、そこから6戦無敗といったんは復調した。
現在はその好調を維持できずに再び苦しい戦いを強いられているが、“連敗で迎える柏戦”というシチュエーションはそのときと酷似している。相性というデータと新しく加わった力を自信にして、再び上昇気流に乗るための勝点3をつかみたい。
[ 文:斎藤 孝一 ]
