2位・G大阪と勝点5差でトップに立つ町田は、首位のまま中断期間に入ることが確定した。「1チームしかない追われる立場」(昌子 源)としての苦しみを抱えるが、経験豊富な昌子は「この状況を楽しんだほうがいい」と強調する。
横浜FM戦に向けた準備期間には、湘南からの期限付き移籍で杉岡 大暉を獲得。リーグ戦では全試合に先発出場中の林 幸多郎と競争するライバルとして加入した杉岡は、「左利きの左SBは町田にはいないタイプ」(杉岡)でもあるため、チームに新風を吹き込む存在だ。「推進力を発揮したい」と杉岡が話すように、左サイドの攻撃を活性化させる存在としても期待が大きい新戦力の出番はあるだろうか。選手登録が間に合えば、メンバー入りの可能性も否定できない。
一方で慌ただしく準備期間を過ごしてきたのは、アウェイゲームに臨む横浜FM。鹿島とともに、オリジナル10で過去一度もJ2降格経験がない“トリコロール”は、就任1年目のハリー キューウェル監督の契約解除を発表し、16日の練習からジョン ハッチンソンヘッドコーチが暫定的に指揮を執ることになった。
横浜FMは前節、首位争いをする鹿島を相手に4-1で大勝。連敗を『4』で止めたが、結果的にこの鹿島戦がハリー キューウェル監督体制最後の試合となった。町田の主将・昌子は「監督交代直後の相手チームは強い」と警戒心を隠さない。
ただ、それほど多くの準備期間を取れないぶん、戦い方の方針をドラスティックに変えることは難しい。おそらく近年の横浜FMのベースである“アタッキングフットボール”で首位撃破へ挑んでくるに違いない。
横浜FMは鹿島戦で3トップのアンデルソン ロペス、ヤン マテウス、エウベルが躍動。先制しながらも逆転負けを喫した町田との前回対戦はエウベルが欠場していたが、強力な外国籍3トップが揃い踏みとなれば、町田自慢の堅守をもってしても、はね返し続けることは難しいかもしれない。
ボールを保持した状況の横浜FMは「何回も縦パスを打ち込んでくる」(昌子)チーム。そのため、町田が押し込まれる展開になった場合は、前線のターゲットマンをシンプルに生かす形で陣地回復を図ることも1つの手だろう。また、ナ サンホら推進力に優れたアタッカー陣を中心にカウンターで仕留めるプランも有効かもしれない。
横浜FMとしては相手を追い込んだ状況で得点機を確実に仕留め、常に先行する展開に持ち込むことが望ましい。横浜FMが先制し、町田が追いかける展開で前がかりになればなるほど、よりオープンな展開で生きる外国籍3トップの迫力は増す。前回対戦時の横浜FMは1点を先取し、そのまま畳みかけられずにペースダウン。前半の終盤にセットプレーから追いつかれたことが逆転負けの一因となっていた。
町田が今季敗れた全4試合をみると、すべてで複数失点を喫している。言い換えれば、首位撃破のためには1点だけでは足りない。横浜FMにとって、先行+追加点奪取が首位撃破のために課せられるタスクと言えそうだ。
[ 文:郡司 聡 ]


