開幕から3試合アウェイ戦が続いた新潟にとって、待望のホーム開幕戦だ。明治安田J1第1節・横浜FM戦には、キャンプ地の高知で前日練習を行ってから移動した。その後も積雪のある新潟へは戻れず、大阪を拠点に練習を行いながら、前々節・清水戦、前節・鹿島戦で、相手の本拠地へと赴くことが続いた。
前節を終え、チームは3週間ぶりに新潟へ帰ることができた。これに備え、2月25日には新潟が練習を行っている新潟聖籠スポーツセンター アルビレッジで除雪作業が行われた。参加したのは新潟医療福祉大サッカー部員約100名と、新潟アカデミーの選手とスタッフ約50名。ピッチを覆い尽くす雪を人海戦術でどかし、練習環境を整えてくれたことにより、今節に向けて慣れ親しんだ新潟で調整を行うことが可能になった。
今季、樹森 大介新監督を迎えた新潟は、開幕から1分2敗。横浜FM戦は太田 修介のゴールで先制したが、終盤にPKを与えて追いつかれた。清水戦は退場者を出した影響もあり、0-2で敗戦。そして鹿島戦は、先制されたあとに矢村 健のJ1初得点で同点としたが、CKから勝ち越し点を奪われた。
樹森 大介監督がキャンプからフォーカスしてきたのは、球際の厳しさと素早い切り替え、足元へのパスばかりでなく背後を狙うという選択肢も持ちながらの攻撃。ここまでの3試合でも、攻守に狙いを表現できてはいるが、2得点5失点と失点が上回っている。チャンスも作れている中で、決め切る、守り切る、奪い切るといった局面での質は、さらに高めていく余地がある。主将の堀米 悠斗は「質の部分は、個の能力の問題。ただ、そもそもチャンスに至る回数も、もっと増やしていかないといけない。そこはチーム全体の課題」と見つめている。
今節・C大阪戦に向けては「(C大阪は)開幕戦(・G大阪戦/5○2)のイメージが強くて、非常に流動的で、サッカー自体大きく変わった印象がある。まずは守備を大切にしながらゲームに入りたい」(堀米 悠斗)と臨む。
注目選手は、2戦連続ゴールが期待される矢村 健。2年間期限付き移籍した藤枝で、2023年はJ2・9得点、2024年は同16得点と結果を出して帰還したFWは「どんな形でもゴールはゴール」と、どん欲に結果を求めてゴール前に飛び込んでいく。今季初勝利を呼び込むヒーローになれるか。
対するC大阪は、ここまで1勝2敗。アーサー パパス新監督の初陣となったG大阪との“大阪ダービー”を大量得点で勝ち切り、幸先の良いスタートを切った。
しかし、前々節・湘南戦、前節・柏戦はいずれも1-2で敗戦。相手のプレスにハマり、ボールを奪われてからの素早いカウンターで失点を喫する形が続いているが、うまく前進できたときには、ゴール前に人数をかけた攻撃が表現されている。攻撃をけん引しているのは、開幕から3試合で3得点1アシストと好調の北野 颯太。前節もシュートを6本放つなど、チャンスで迷わず足を振り抜く姿勢が光る。新潟としては、勢いに乗せないように警戒したい。
ボールを握り、アグレッシブに攻めたいチーム同士の対戦。互いに連係面を含めて構築中だからこそ、攻守が切り替わる瞬間は注目ポイントになりそうだ。
[ 文:野本 桂子 ]

