2023年のプレーオフを制した東京Vが2024年にJ1で見せた躍進は、J2クラブに少なくないモチベーションを与えてくれた。「俺たちもやれる!」。そんな思いを胸に秘めながら2024年を戦ってプレーオフを制した岡山は、今季ここまで東京Vを上回る勝点を獲得しているのだから面白い。
岡山は現在、初めて連勝を果たしたあとに2試合勝利できていない状況にあるが、アウェイで行われた前節・福岡戦では土壇場に追いつくしぶとさを見せて勝点1を獲得した。序盤に先制点を奪われる苦しい試合を引き分けに持っていった戦いぶりに、木山 隆之監督も選手たちのメンタル面を称えている。
「われわれは今年を強く戦っていくために、簡単に連敗してはいけない。J1で戦っているので、当然J2のときより負けることがあるのは当然だと思いますが、負けたあとのメンタリティーがより大事になるという話をずっとしていますし、選手たちは本当によく戦って1ポイントを取ったと思います」 今節は4勝2分1敗の戦績を誇るホームゲーム。力を結集させて勝利を奪い取りにいく姿勢を見せていきたい。
東京Vは前節・C大阪戦で6試合ぶりの勝利をつかんだ。序盤のC大阪の攻勢を耐えて33分に先制点を奪うと、終盤はC大阪の猛攻をGKマテウスが再三の好セーブを見せてしのぎ、勝利をつかみ取っている。
試合後に城福 浩監督は「前半の途中まで少し押し込まれるなという予想は選手とも共有をしていましたけれども、途中から自分たちの時間があることも含めて想定内でした。押されているときに失点しなかったというのが非常に大きかったと思います。自分たちの時間がある程度できた中で、われわれが突き詰めている攻撃のやり方で点を取れたことが非常に大きかったなと思います」とコメントしている。
共有していたゲームプランをしっかりと遂行して得た成功体験を今節につなげていき、アウェイでも攻守の一体感をもって戦い抜いていきたいところだ。
試合のカギを握るのは、両チームのセンターFWだろう。昨季2ケタ得点を挙げて東京Vの躍進をけん引した木村 勇大は、今季ここまで1得点にとどまっている。10番が得点を決めて連勝を果たすことができれば、チームは勢いを加速していくに違いない。
岡山の注目選手はルカオだ。前節は途中出場から流れを大きく変えて同点ゴールを決めたブラジル国籍ストライカーの存在は頼もしい限り。ビジターエリアを除いてチケットが完売したJFE晴れの国スタジアムでファン・サポーターの声援を背に受けてルカオが大暴れすれば強い岡山が見られるはずだ。
両チームのGKも実力者のため、多くの得点は望めない試合になる。だからこそセンターFWのパフォーマンスに注目したい。
[ 文:寺田 弘幸 ]
