5月に国立競技場で行われた前回対戦は、ホームチームの鹿島が鮮やかな逆転勝ちを果たした。その試合では、AFCチャンピオンズリーグエリートファイナルズの戦いを終えて帰国後最初のリーグ戦となった川崎Fが前半は圧倒。開始早々にCKから佐々木 旭が先制点を奪い、その後も高い位置からのプレスからチャンスを作り出していった。しかし、肝心の2点目を奪えずにいると、前半アディショナルタイムにピンチを招いて失点。流れが変わってしまった後半は鹿島にペースを握られ、決勝点を奪われ、そのまま敗戦となった。
そこから約2カ月後の対戦となるが、両チームにとっていまは踏ん張りどころかもしれない。
川崎Fは、3連戦となった直近の3試合は1勝2敗と負け越しとなってしまった。6月21日の明治安田J1第21節・神戸戦で逆転負けすると、25日の第15節・新潟戦は監督交代直後の相手を寄せつけずに3-1で勝利するも、29日の前節・東京V戦は0-1で敗戦。特に東京V戦は、前日に鹿島が敗れていたことで勝点差をグッと縮めるチャンスであったが、少し消化不良のゲーム内容でその絶好機を逃してしまった。
その点を踏まえて、鹿島戦に向けて長谷部 茂利監督は「勝負強さ」という言葉を使い、このゲームの重要性を強調する。
「自分たちよりも上の順位のチームに勝点を与えずに、取る。リーグ戦で言えば38分の1ですけど、大事なゲーム。今までそういう試合で勝てていない、言葉で言えば、勝負強さを少し出せていないので、そこによりこだわっていくべきだと思うし、私自身もそういう采配を振るいたいし、選手たちにもやってもらいたいと思っています」 また、海外移籍が決定的な高井 幸大にとっては、チーム離脱前のラストマッチとなる。U-12時代からクラブ一筋の20歳のCBは「勝って行きたい。皆さんに成長した姿を見せられればいいと思います」と意気込んでおり、背番号2の勇姿にも注目したい。
対して、鹿島は今季二度目の連敗中というシチュエーションでこの一戦を迎える。4月に3連敗を経験して以降は、順調に勝点を重ねてきたが、前々節で町田に屈すると、前節はホームで昇格組の岡山に痛恨の逆転負け。ついに2位の柏に勝点で並ばれ、3位の神戸とも1ポイント差という状況だ。
それでも、依然首位であることに変わりはなく、この注目度の高いゲームで勝てれば再びギアは上がるはず。鬼木 達監督にとっては、昨季まで8シーズンにわたってホームスタジアムにしていた“等々力”への凱旋試合。古巣を相手にシーズンダブルを飾り、再加速させたい。
[ 文:須賀 大輔 ]


