川崎Fは10月からの公式戦7試合で無敗という結果を残し、復調してきた。ただ一方で、直近の6試合で無失点を達成できず。点は取るが、取られてしまう。スペクタクルな試合ではあるが、勝点を落とす危険性をはらんでいるということだ。AFCチャンピオンズリーグでは4連勝中だが、リーグ戦の直近2試合は柏、京都を相手に引き分け。連戦や移動などにより疲労が出て、メンバーを入れ替えながら戦っている影響が出ている。
「前半の3失点は反省しなければいけない。自分たちで苦しくしてしまった」 特に京都戦は、この小林 悠の言葉どおり、前半だけで3失点。得点直後の失点、前半終了間際の連続失点と、奪われた時間にも問題があった。
今節、対峙するのは鹿島。深紅のチームと対戦する際には、球際や運動量などのハードワーク、強度の部分の重要性が問われる試合になりがち。局面でスキを見せていたら、柏戦や京都戦よりも厳しい結末を迎えることも予想される。
この2週間のインターバルで、チームは攻撃の質を高めるという継続課題に加えて、球際への寄せなども意識して取り組んでいる。トレーニングで行っている意識づけが完封勝利につながれば、手ごたえをつかめるだろう。
古巣戦となる山村 和也も「(鹿島は)守備はずっと堅いし、勝負強いというイメージがある。球際で一人ひとり戦うことで負けないようにできればいい」と話している。また、川崎Fとしても「チームとしてのやり方は変わらず、自分たちでボールを大事にするとか、球際などのキワのところを突き詰めている」と山村は続けていた。
また、負傷から全体練習に合流した大南 拓磨も元気な姿を見せており、「順調にきています」と笑顔だった。練習試合でもプレーし、出場機会をうかがっている。
リーグ戦だけで言えば、川崎Fは鹿島に対して2015年を最後に負けていない。公式戦でも6連勝中だ。そのうち4試合が1点差で、直近の2試合はどちらも2-1。「けっこうタフな試合になる印象があるし、鹿島は『川崎Fには負けられない』という感じでくると思う。しっかりと良い入りをしないといけない」。主将の橘田 健人は警戒していた。
鹿島は5試合勝利なしという流れで今節を迎える。川崎Fが10月から7試合を消化してきたのに対して、鹿島は3試合のみ。練習時間を多くとれているという事情もある。日本代表に招集された佐野 海舟はサウジアラビアからの移動で疲労がたまっているだろうが、ほかの選手は十分に川崎F対策を行った上で臨めるはず。仲間 隼斗らハードワークできる選手に加えて、前線には鈴木 優磨が君臨。アグレッシブに川崎Fのスキを突いてくるはずだ。
互いにリーグ優勝の芽はなくなった。それでも、両チームにはプライドがある。アイデンティティーあるクラブのエンブレムを胸に戦う、そのぶつかり合いに注目したい。
[ 文:田中 直希 ]


