今節で消化試合が他チームと並ぶこととなるが、勝利できれば首位との勝点差は『6』に縮まり、十分差し切れる位置取りになる。ただし、敗れて9ポイント差のままとなればかなり景色が変わってくるため、求められるのは堅守の福岡に対して勝ち切る試合運びだ。
しかし、福岡も好調だ。5月初旬の3連敗などもあって一時は15位まで低迷しながら、直近5試合を無敗で乗り切って11位まで上昇。勝点を見ても、ボトムハーフ脱出まであと一息というところまで盛り返してきた。
直近の第24節・京都戦は2点のビハインドを背負いながら、後半アディショナルタイムに怒とうの攻撃を繰り出して2得点。ドローに持ち込んだ。その試合ではウェリントンが今季初ゴールを挙げたほか、ナッシム ベン カリファが復帰。6月に富山から加入した碓井 聖生も存在感を発揮しており、明るい材料が増えている。
金 明輝監督は「追いついて終われたことは良かったのですが、失点の仕方がお粗末だなというところと、振り返ってみないと分からない、なんとも言えないゲームでした」と振り返りながらも、「ウェリントン、ナッシム(ベン カリファ)、橋本(悠)、湯澤(聖人)らが躍動して、難しい流れの中で、緊張感がある中でしっかり答えを出してくれました」と途中出場選手の活躍を評価した。
一方の浦和も、リードした状況ながら湘南戦では交代選手が活躍した。松本 泰志のクロスから関根 貴大の今季初ゴールで追加点を挙げ、チアゴ サンタナの4カ月半ぶりのゴールでダメ押しの4点目。松尾 佑介、大久保 智明も安定したプレーを見せ、チームが盛り上がる形の勝利となった。
浦和のマチェイ スコルジャ監督は、京都戦での福岡の戦いぶりを警戒して「試合を通じての集中力が必要だと思います。われわれは90分と言わず、95分、100分と集中力を保たなければいけません」と心構えを説く。
また、「ハイプレスはJリーグで最も得意で、良いハイプレスからショートカウンターを仕掛けることができるチームだと思います」(マチェイ スコルジャ監督)とも評しており、浦和の課題であるビルドアップの柔軟性が問われる試合にもなる。
中3日が続く3連戦となる浦和に対して、福岡は中5日。日程的なアドバンテージは福岡にあるが、連戦でパフォーマンスが出る傾向にある浦和の性質と、苦手なベスト電器スタジアムではなく埼玉“マジック”スタジアムで戦えること、福岡が移動を伴うことを鑑みれば、条件は五分と言っていいだろう。当日は30℃前後の猛暑が予想されるため、メンバー選考を含めたコンディショニングと交代策も重要なポイントになりそうだ。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
