神戸をホームに迎えた前節、C大阪は神戸のハイプレスに真っ向から挑み、35分、後方から20本のパスをつないで香川 真司が先制点。デュエルの勝負で後手を踏んだ前々節・町田戦(0●3)の反省も生かし、球際でも引かずに応戦。中盤のセカンドボール争いでも互角に渡り合った。ただし、後半開始早々、相手GKのロングキックをはね返せず、エリキと大迫 勇也の個の力によって失点。「相手がああいうシーンを作って得点につなげてくることは分かっていたので、防がないといけなかった」と田中 駿汰も苦々しく振り返ったように、C大阪としては警戒していた形から同点に追いつかれた。それでも、攻勢を強めてきた神戸に対してそれ以上は決定機を作られることなくしのぐと、逆に59分、66分と左サイドから決定機を創出。相手GKのビッグセーブにも阻まれて勝ち越しゴールは奪えなかったが、互いのスタイルを出し合った末に勝点1を獲得。「試合を通して、『自分たちがやりたいことを出そう』といった部分はすごく良かったと思います」とアーサー パパス監督も振り返ったように、完敗の町田戦から戦術的にもメンタル的にも立て直しには成功した。
もっとも、勝点3には届かなかっただけに、今節はさらに目線を上げて「良いサッカーをした、ではなくて、勝たなくてはいけない」(香川 真司)。公式戦9試合未勝利と苦手としている広島から負の歴史を断ち切る1勝をもぎ取りたい。その突破口となるのは、ルーカス フェルナンデスと本間 至恩が陣取る両サイド。中央が堅い広島に対して、素早くサイドにボールを預けて3CBを引き出し、空いたスペースを突いてゴールに迫りたい。フィニッシャーとして、出場停止明けのラファエル ハットンにかかる期待も大きい。
対する広島は前節、アウェイで東京Vに3-0。開始6分にCKから先制に成功すると、後半に2点を追加。その前の第30節・神戸戦で喫した敗戦を払しょくする会心の勝利を収めると、中3日で迎えた天皇杯準々決勝も4-2で勝利。この試合も開始5分という早い時間帯に先制すると、前半だけで3得点。早々に試合を決めた。今節はそこから再び中3日と日程は過密だが、複数得点を奪って公式戦を連勝しているぶん、メンタル的には充実しているだろう。勢いそのままに、ミヒャエル スキッベ監督が就任して以降、公式戦7勝2分と“お得意さま”にしているC大阪も撃破したい。
28日に発表されたSAMURAI BLUE(日本代表)のメンバーに選出されたGK大迫 敬介、DF荒木 隼人とともに、注目はルーカス フェルナンデスと対峙する佐々木 翔。次の出場で節目のJ1通算350試合目。これまでも幾多の修羅場をくぐり抜けてきた“紫の闘将”が引っ張り、チームを勝利に導く。
[ 文:小田 尚史 ]


