両者の直近の対戦は、2024年度の天皇杯3回戦。今節の会場と同じケーズデンキスタジアム水戸で行われた一戦は、両チームともにアグレッシブなスタイルを出し切る展開に。水戸が2点を先行したものの、終盤に横浜FMが追いつき、2-2で延長戦も終了。PK戦を制した横浜FMが勝利を収めた。
水戸は前節、ホームで3位のFC東京と対戦。「バトルをしながら押し込んで良い形を作ることができた」と樹森 大介監督が振り返ったように、内容では終始ペースを握ることができていた。特に後半は攻守においてアグレッシブな姿勢を見せてFC東京を圧倒。多彩な攻撃から多くのチャンスを作り出し、FC東京ゴールに迫った。60分にワンチャンスでゴールを許してしまったが、その直後の61分に左サイドからのクロスの折り返しを受けた渡邉 新太がDFと駆け引きしながらゴールに流し込み、すぐに同点に。昨季チーム最多の13得点を決めて、J1昇格に大きく貢献した“エース”のうれしい今季初ゴールが生まれ、チームはさらに勢いづいて攻め立てる展開に持ち込んだ。
終盤立て続けに決定機を作ったが、相手GKの好セーブに阻まれて逆転ゴールを決め切ることができないまま、後半が終了。PK戦の末、敗戦を喫してしまった。今季初の90分勝利を逃したとはいえ、内容に関しては試合を重ねるごとに上向いており、選手たちは自信と手ごたえをつかんでいる。これまで6試合で90分での敗戦は2試合のみ。4試合はPK戦に持ち込んでおり、どのチームが相手でも互角の戦いを演じることができている。悲観すべき状況ではなく、あとは勝利をつかみ取るのみ。前節に続いてホームで戦う今節、上昇気流に乗るためのきっかけを手にできるか。
一方の横浜FMは開幕3連敗スタートと苦しい立ち上がりとなったが、その後3試合で2勝1敗と調子を上げてきている。前節はホームで千葉を相手に2-0の勝利を収めた。攻守においてアグレッシブなスタイルを前面に出し、強みであるサイドアタックを生かしながら千葉ゴールに襲いかかって多くのチャンスを作り出せた。序盤の不調を乗り越え、選手たちは大きな自信をつかみ始めていることだろう。
その勢いを持って挑む今節、水戸のタイトなプレスに対して、攻撃力を発揮できるかが勝負のカギを握る。前節でゴールを挙げた遠野 大弥と谷村 海那ら攻撃陣が調子を上げていることは明るい材料。両ウイングに良い形でボールを送る回数を増やして、押し込む展開を作りたい。その上で前節のようにボールを失ってもすぐに奪い返し、相手の攻撃を封じ込めることが勝利の条件となる。
上記のとおり、現在は下位に低迷している両チームだが、浮上の予兆は見せている。それを確かなものとすべく、勝星をつかむのは果たしてどちらのチームか。
[ 文:佐藤 拓也 ]