長崎はここまで4勝4敗と五分の成績で勝点12。「J1という舞台に上がって、J2だったら通じた場面や(逆に)プレー(が通じない場面は)、チーム全体を通してあったと思います。ただ、J1になって(試合を重ね)、選手一人ひとり、一つひとつの細かいプレーが変わっているんじゃないかなというのは、練習を通して思います」と、今大会が初めてのJ1の舞台である松本 天夢は語り、8試合を戦ったチームの成長を実感している。
フォーメーションのスムーズな併用もチームの成長を感じるポイントだろう。昨季は3バックで戦っていたが、今大会は3バックと4バックを併用。清水は基本的に4バックで戦っているため、今節は長崎も4バックにして相手とかみ合わせる可能性が高そうだ。
前節はアウェイで岡山に1-0で勝利。PK戦が見えてきた後半アディショナルタイムに山﨑 凌吾が決め、劇的白星となった。ここまで必ず90分間で決着がついており、明治安田J1百年構想WESTグループで唯一PK戦を経験していないチームという立場を依然として継続している。
キーマンは前線に君臨するマテウス ジェズス。左足のシュートはJ1でも随一の精度と威力を誇り、周囲を生かすプレーもできる。今節で勝利すると、今大会初めて白星が先行することとなる。試合ごとに攻守の安定感は増しており、上位陣にも割って入れるだけの力があることを証明する90分間としたい。
対する清水は、4月1日にJ1百年構想WEST地域リーグラウンド第11節で神戸とアウェイで対戦。そこから中3日で今節を迎える。コンディション面では長崎に分がある一方で、試合勘に不安はない。
神戸戦では前半にクロスを起点に先制を許し、後半にPKで追加点を奪われて0-2で敗戦。ただ、神戸戦を迎えるまではPK戦での2勝を含めて3連勝を飾っていた。守備をベースに戦いつつ、先制点を奪う展開に持ち込めると、神戸戦とはまったく異なる流れに持ち込めそうだ。
攻撃ではビルドアップには必要以上にこだわらず、ポストプレーに長けた最前線のオ セフンを起点とする。そこからサイドに展開する回数が多ければ多いほど、今大会3得点を挙げているエースがゴール前で勝負できる回数も増えるだろう。
お互い、前線に強烈な外国籍選手を有する。オ セフン対長崎のCB陣(江川 湧清や進藤 亮佑など)、ここまで4得点を挙げるマテウス ジェズス対清水のCB陣(住吉 ジェラニレショーンやパク スンウクなど)。この勝負の行方が勝敗を分ける可能性は高そうだ。
長崎は勝点12で6位、清水は勝点13で5位と中位に位置しているが、2位から9位までは勝点3差と非常に僅差だ。ここで勝利し、順位を上げるのはどちらになるだろうか。
[ 文:椎葉 洋平 ]
