一方の長崎は前節、ホームゲームで清水に0-3で敗れた。ただ、8年ぶりとなるトップカテゴリーでの戦いにもかかわらず、すでに4つの勝利を挙げていることは称賛に値する。2位まで勝点5差とあって、上位を目指すためのモチベーション維持は難しくないだろう。
前回対戦は地域リーグラウンド第6節で、長崎が76分のチアゴ サンタナのPKによる決勝ゴールで勝利。敗れた福岡も、長崎の外国籍アタッカー陣に対して常に数的優位な状況を作り出す組織的な守備で対応。福岡は直前の第5節・名古屋戦で大量5失点を喫していた中、失点を『1』に抑えて守備再建への手ごたえを得た。
塚原 真也監督が「ターニングポイント」と言う、その長崎戦を終えたあと、前々節・G大阪戦でのPK勝ちで連敗を『6』(うち1敗はPK負け)で止め、前節・広島戦で今季初となる90分での勝利を挙げた。そういう流れからしても長崎に対してはネガティブな印象は持っておらず、前向きなメンタルと姿勢で今節に臨めそうだ。
対する長崎は前回対戦で勝ちはしたものの、チームのストロングポイントを十分に発揮できたとは言えない内容だった。また、前節は前半だけで3点を失う苦しい内容だったこともあり、今節に向けてはかなり気を引き締めて臨むことになるだろう。ただ、前節も後半では相手を押し込む時間を作った。手ごたえもある中での修正となるはずで、そのときの戦いを表現できれば十分に勝利を期待できる。
福岡の塚原 真也監督は今節のポイントとして、「堅く守って、相手がイヤがるようなカウンターを出せるかどうか」を挙げている。やはり前回対戦と同様に、マテウス ジェズスを中心とする長崎のアタッカー陣の“個”をどう抑えるかは主導権争いの肝心な要素になるだろう。3バックの中央で最終ラインをコントロールし、広島戦での完封勝利に貢献したCB田代 雅也が累積警告で出場停止となる中、その代役を誰が務め、どういう働きをするのかは注目点の1つになる。
長崎はここ2試合を欠場しているチアゴ サンタナの出場があるのか。また、ジャマイカ代表での活動の影響からか前節を欠場したノーマン キャンベルのコンディションも気になるところ。そして、個の力があるアタッカーに対して複数人で守ってくる福岡の対応をどうはがすのかに注目したい。
週の半ばの時点で1万を超える発券となり、両チームの多くのサポーターが埋めることが予想されるベスト電器スタジアム。歓喜の凱歌を揚げるのは、ホームの福岡か、それともアウェイの長崎か。
[ 文:島田 徹 ]


