水戸は前節・千葉戦に勝利し、今大会初の連勝を達成した。2試合ともPK戦での勝利とはいえ、勝ち切ることができた事実はチームにとって大きな自信となっている。その勢いに乗って挑むホームゲームで目指すのは、90分での勝利だ。ここまで10試合を戦って勝点12を手にしているが、90分での勝利はわずか『1』。PK戦では勝負強さを発揮できるようになっている半面、90分で勝ち切れない課題も露呈している。次なるステップに進むためにも、勝点3を手にすることが求められている。
直近2試合とも先制しながらも、追いつかれてPK戦に持ち込まれてしまった。逃げ切れずに90分での勝利を逃しているため、チームとしての守備の整備が必須と言えるだろう。同時に、「先制したあと、2点目、3点目を取りにいく迫力がない」と仙波 大志が言うように、追加点を奪い切る姿勢も必要だ。それこそ、昨季は「守りに入らず、追加点を取りにいく」(森 直樹前監督)姿勢をまっとうし、勝ち切る強さを身につけていった。J1の舞台でも自分たちのスタイルを変える必要はない。さらにアグレッシブな姿勢を前面に出して、勝ち切る力を手にしたい。
前回対戦からわずか1カ月弱で迎える今節。前回対戦では、ポゼッション能力に長ける柏に対して、水戸はハイプレスを徹底して挑んだものの、流麗なパスワークに翻ろうされ、防戦一方の展開を強いられることとなった。そして、3失点を喫して敗戦。それゆえ、今節は“リベンジ”の思いを強く持っている。前回完敗したからといって、スタイルを変えて臨むつもりはない。あくまで自分たちのスタイルを貫いて、勝ちにいく。そして、チームとしてさらなる進化を遂げるための一戦だ。
逆に柏にとっては、前回対戦の再現を狙う一戦となる。「攻守にわたり完成度の高いプレーができていたと思いますし、ホームであらためて強いレイソルを表現できた」と前回対戦後にリカルド ロドリゲス監督が振り返ったように、開幕から低迷してきたチームにとって、大きな手ごたえをつかむ一戦となった。翌節の横浜FM戦も3-0の完勝を収め、いよいよ上昇気流に乗り出したものの、前節は町田に0-1の敗戦を喫してしまった。だからこそ、今節はもう一度勢いを取り戻すための一戦となる。
そのためにも、チャンスを確実に決め切れるかがカギを握る。J1百年構想リーグで最多のチャンスクリエイト総数を誇りながらも、得点は同6位タイの14得点。決定力不足という課題を克服する姿を見せることも、今節の使命。ストライカー陣の活躍に期待がかかる。
柏のパスワークと水戸のハイプレス。両チームが積み上げてきたスタイルがぶつかり合う激戦となることが予想される。果たして、上回るのはどちらのチームか。
[ 文:佐藤 拓也 ]