前節が象徴するように、愛媛はこの未勝利期間中で明るい光が見えたかと思えば、暗闇に迷い込むサイクルを繰り返している。ただ、攻撃面に関してポジティブな面はある。敵に守備ブロックを形成されると攻撃パターンの少なさから攻めあぐねる機会が多かったが、前節の後半では山瀬 功治、横谷 繁ら経験豊富なベテラン勢が中盤から巧みにアクセントをつけた。攻撃のバリエーションが増えたことは「次節以降の収穫」(川井 健太監督)になった。しかしその反面、一向にメドが立たないのが守備の緩さだ。中でも目立つカウンターからの失点は、ポゼッション型チームのアキレスけんでもあるが、ここまで改善が見られないままデジャヴのように同じ場面が繰り返されている。点を取っても、それ以上に失点を喫している守備の緩さこそが10戦未勝利の元凶と言わねばならないだろう。
一方、アウェイチームの大宮もこの5連戦に入って急ブレーキがかかっている。連戦を2分1敗で迎えた前節は北九州との上位勢同士の対決となったが、結果はよもやのものとなった。ミスをきっかけに先取点を奪われると、リーグ最少失点タイとなっていた堅守はそこからもろくも崩れ去り、立て続けに4連続被弾。ホームサポーターに醜態をさらすとともに今季二度目の連敗となった。
お互いの立ち位置は大きく違えど、愛媛と大宮にとって今節が苦境脱出のきっかけとなる試合であることは間違いない。
[ 文:松本 隆志 ]

