松本は昇格を目標に掲げながらも下位に低迷する時期が続き、監督交代を経ても事態は好転せず。J2残留争いのシックスポイントゲームにほとんど勝てず、逆に早い時間帯から失点を重ねて自縄自縛に陥ってきた。リーグ土壇場で改善傾向にはあったものの、肝心の白星に見放されて10試合勝ちなしのまま降格が決まった。せめてラストゲームは意地を見せ、格上から白星をもぎ取って、少しでも溜飲を下げたいところだ。
阪野 豊史は「降格が決まったからといってJ2の試合じゃなくなるわけではないし、たくさん応援してくれる方もいると思う。変わらない重みを感じながらやれれば」と力を込め、橋内 優也も「戦う姿勢を見せたいし、ずっと勝っていないので勝ちゲームをしなければ。最大限の努力をしている姿を見てもらえるように、情けないゲームにならないように、最後まであきらめずにやる」と決意を口にする。
長崎は昇格の可能性がついえた直後の前節、岡山に0-1で敗れた。アグレッシブなプレスに苦しみシュート5本に終わり、13試合ぶりの無得点。それでも総得点67はリーグ2位の数字となっており、松本を“お得意さま”とする都倉 賢ら破壊力あるアタッカーが強襲する。ウェリントン ハットは前節を終えて「J1昇格の可能性がなくなったせいなのか、今までのやる気、テンポが出せなかったんじゃないかなと思う」と話したが、最後はチームとして有終の美を飾らんとするはずだ。
J3創設以前の10年前はJFLでしのぎを削っていた両チームで、互いにJ1も経験してさらなる進化を期してきた。しかし松本はつまずいて後退し、長崎ももどかしい足踏み。まずはこの一戦を、次なるステージへのリスタートとしたい。
[ 文:大枝 令 ]
