ホームの京都は前節で12年ぶりのJ1昇格を決めた。就任1年目の曺 貴裁監督の下、チームに改革をもたらして、アグレッシブなスタイルを貫いて結果をつかみ取った。順位も2位で確定した中での試合となるが、チームに気の緩みはない。昇格が決まったのはアウェイゲームで、現地に行けないサポーターも多かった。今季最終戦を勝利で締めくくり、サンガスタジアム by KYOCERAで歓喜を共有する構えだ。
前節で負傷したヨルディ バイスの状態が気がかりだが、代わりに入った長井 一真が攻守にハツラツとしたプレーを見せるなど、選手層の厚さも感じさせる。今季成長を見せた川﨑 颯太や麻田 将吾といった若手から、終盤戦で好守を見せているGK清水 圭介らベテラン勢までがバランスよく構成されており、今節も果敢なプレスや迫力ある攻撃で主導権を握りたい。
一方、アウェイに乗り込む金沢はJ2残留を懸けた大一番となる。J3降格圏外には位置しているが、他会場の結果次第で降格圏内への転落もあり得る状況だ。
前節はスコアレスで試合が進む中、途中出場の瀬沼 優司が2ゴールを決めて勝利を呼び込んだ。特に2点目は86分に追いつかれて、窮地に追い込まれた中で奪った値千金のゴールだった。これにより、連敗を『3』でストップ。試合後には長年クラブに貢献して今季限りで引退する作田 裕次のセレモニーも行われるなど、良い雰囲気で最終節に挑めそうだ。
重要な試合で挑む相手は強敵だが、なんとか勝点を確保して残留を決めたいところだ。京都にボールを持たれる展開になったとしても粘り強く戦い、集中力を切らさずにゴールを守ることができるか。その中で、どれだけ攻撃を繰り出すことができるか。柳下 正明監督のゲームプランや采配にも注目が集まる。金沢から駆けつけるサポーターとともに、運命の一戦に挑む。
昇格を決めた京都と、残留争い真っただ中の金沢。置かれた状況は対照的だが、その中で両チームがプレーで見せる熱量は高いものになるだろう。
[ 文:雨堤 俊祐 ]

