3-3の打ち合いを演じた前節の琉球だが、上里 一将の直接FKで先制したあとに中野 克哉が追加点を挙げるところまでは良かった。しかし、前半終了間際に失点する良くないクセが後半で苦しむ原因となり、勢いづく相手の猛攻を遮れず、一時は逆転を許した。なんとか池田 廉のゴールで勝点を拾ったものの、流れを二転三転させたゲームプランニングは攻守のおぼろげな姿勢が招いたものである。攻めるのか守るのか、その意思統一をハッキリさせること。そして、新チームになってから求め続けてきた球際の強さを表現し、ボールを奪い切る姿勢を明確に示すことが必要である。
前節フル出場を果たし、池田のゴールをアシストした田中 恵太は「とにかく勝ちたいし、自分が流れを変えたい」という思いが90分間尽きることのないパワーへと変わり、得点に結びつけた。そのどん欲さも勝利へのスパイスになるだろう。いまだ勝利のないホーム戦で、今度こそ巻き返しのきっかけとなる一戦にしたいところだ。
一方の群馬は前節・岩手戦、終了間際に平松 宗の劇的ゴールで勝利を収めた。今季初の連勝を飾り、勝利の余韻が残る中で沖縄でのアウェイ戦に臨む。移動距離を考えるとタフな戦いになることは想像できるが、大崩れしない守備ブロックを粘り強く維持し、選手交代を巧みに使って最後まで走り切る姿を堅持したい。何より攻撃のタクトを振るボランチの風間 宏希は昨季まで琉球でプレーしており、古巣の特徴をよく知る選手である。スキを狙い、アタッキングサードで力を注ぐシーンを生み出して主導権を握りたい。
昨季の対戦は互いに1勝ずつ。今季の10試合目で流れを変えたい琉球と、維持したい群馬のぶつかり合いがタピック県総ひやごんスタジアムで繰り広げられる。
[ 文:仲本 兼進 ]
