清水のリーグ前節は横浜FMとのアウェイゲーム。基本とする[4-4-2]のフォーメーションではなく、「(横浜FMとの)カップ戦では4枚でダメージを受けていたので、それを解決するためのプランだった」(ロティーナ監督)と、ルヴァンカップでの1-5の敗戦を教訓に守備を固める戦術をとった。だが、出足は最悪だった。4分に先制ゴールを奪われ、出はなをくじかれてしまう。それでも、準備してきた新システムが徐々に機能し始めると、41分にチアゴ サンタナの2試合連続ゴールで同点。後半も清水の思惑どおりに試合が進んでいたが、横浜FMは豪華な交代カードを次々と切り、89分にゴールを決められて万事休す。
「ラスト20分は明確に支配された。奪う位置が低くなって、奪ったあとも自分たちの時間が作れなかった。その中でミスが起きて失点するというのは、あってもおかしくない」とロティーナ監督が言うように、課題が残る結果となった。
とはいえ、清水にとって対鹿島戦は好印象が残っている。今季はリーグ開幕戦で対戦し、横浜FM戦とは逆に終盤の得点で勝利を手繰り寄せているのだ。75分に荒木 遼太郎のゴールで先制されるも、そこから3分後にチアゴ サンタナのゴールで反撃を開始すると、83分に後藤 優介のダイビングヘッドで逆転、88分にオウンゴールでダメ押しと、尻上がりに調子を上げた試合だった。それ以降リーグ戦では苦戦が続いているが、今節は良いイメージを思い出して戦いたい。
一方の鹿島はリーグ前節で川崎Fと対戦した。19分に先制ゴールを許す苦しい立ち上がりになったが、61分に上田 綺世のゴールで同点に追いつく。試合はこのままドローで終わるかと思われた後半アディショナルタイム、小林 悠に勝ち越しゴールを許し、痛恨の敗戦となってしまった。
両チームともリーグ戦での敗戦直後にこの試合を迎えることとなる。しかも、終了間際に失点をして敗れるという特に悔しい敗戦だ。ただ、清水の福森 直也は横浜FM戦後、「幸いにも、ルヴァンカップのプレーオフや天皇杯があって、気持ちを切らさずに試合を重ねて、修正していくことができる」と語った。悔しい感情が冷めやらぬうちに今節を迎えることで、この試合への意気込みも強いだろう。先勝して優位に立つのはどちらになるのか、注目だ。
[ 文:田中 芳樹 ]

