最大のトピックは、川崎Fで先発した2人のCBがともに負傷して担架で運ばれ、途中から左SBの登里 享平がCBに移る急増のDF陣となったことだろう。「リーグ戦で残り5分とかはあったが、こういう展開ではなかった」と登里も振り返る。スタートの4バックと、最後にタイムアップの笛を聞いた4バックは大きく様変わりしていた。連戦が続き、勤続疲労の影響からか主力に負傷者が続出している川崎Fは、またも苦しい状況に立たされている。
それでも、アウェイゴールを奪って第2戦に臨むことができるのはポジティブな要素だ。「サポーターの後押しがあるのはワクワクしますし、等々力でやれるのは士気が上がる」と登里は話したが、等々力陸上競技場での公式戦は6月9日の天皇杯3回戦以来約3カ月ぶり。勝利を収めれば、また無失点で終われば勝ち上がりが決まるだけに、準決勝進出にいまの力をすべて注ぐだろう。VARサポートによるPKで得た家長 昭博のゴールを生かしたい。
やはり懸念はディフェンスラインだ。山根 視来がW杯最終予選に臨む日本代表に招集中で不在。それに谷口 彰悟、ジェジエウ、車屋 紳太郎というCB陣が負傷してしまった。今季CBで先発したことのある選手は山村 和也のみ。「痛みが取れれば……」と鬼木 達監督が話していた谷口の復帰、また自身のSNSで「重傷はありませんでした!!!数日中に戻ってくるといいのですが……」(原文ママ)と投稿したジェジエウは間に合うのか。第1戦とは異なり、浦和はキャスパー ユンカーの出場が見込まれるだけに、誰がCBで起用されるのか、また第1戦で良いパフォーマンスを見せられなかったイサカ ゼインの入っていた右SBには誰が入るのか。大きなポイントになりそうだ。
浦和は第1戦で江坂 任、小泉 佳穂を先発から起用した。プレスがハマる場面はあったものの、全体的に見ればそこまで機能したとはいえなかった。酒井 宏樹は「オーバーワーク」を考慮されて日本代表から離脱したものの、休養が優先されそうで起用はないだろう。点を奪えなければ敗退が決まる。どうやってGKチョン ソンリョンの牙城を崩すか。
2013年以降、公式戦における等々力陸上競技場での両者の対戦は、川崎Fが7勝2分2敗と大きくリードしている。しかもそのうち6試合で3点以上をマークするなど、相性は川崎Fに分がある。「(第1戦を)全体的に見ればすごく良い試合ができた。やれたことをそのまま続けていくことが大事。できたことをさらに良くして、ゴールを奪ってしっかり勝ち切って次に進むこと」とリカルド ロドリゲス監督。勝利するか、2得点以上をマークした引き分けでも勝ち上がれる浦和は決定力がカギになる。
4大会すべてでタイトルを狙う川崎Fが勝ち上がるか。浦和が手負いの川崎F守備陣を崩して準決勝進出を決めるか。決戦は日曜日、18時にキックオフされる。
[ 文:田中 直希 ]


