先週水曜日のJリーグYBCルヴァンカップ準々決勝第1戦は、ヨドコウ桜スタジアムで行われた。川崎FがJFA・Jリーグ特別指定選手の山田 新を前線で起用するなど、連戦も考慮して臨んだ一戦。新型コロナウイルス感染症の影響でベンチにGKが3名入るという異常な状態の川崎Fが、全体の意志の強さと一体感によりC大阪の攻撃に耐えて、脇坂 泰斗のシュートで先制する。しかし、89分に山中 亮輔のクロスからアダム タガートが決めてC大阪が同点に追いついた。1-1。川崎Fとしては貴重なアウェイゴールをホームに持ち帰っている。
それでも、C大阪のこのところの好調ぶりは目を見張るものがある。リーグ戦は7試合負けなしで3位。戦力も充実しており、ある程度ローテーションをして連戦をこなすこともできている。攻撃陣で言えば、上門 知樹、アダム タガート、ブルーノ メンデス、為田 大貴、加藤 陸次樹、ジェアン パトリッキ、中原 輝……。代わる代わる結果を残すタレントが出ているというのが好調を物語る。リーグ前節でも神戸を3-0で一蹴。このところ、特長を生かしている鈴木 徳真がJ1初ゴールを記録している。
川崎Fの鬼木 達監督もC大阪を警戒している。「今季、やり続けていることをやってくる。その徹底を自分たちが上回れるかどうか。メンバーもローテーションしながらやっているチームなので、自分たちが受けに回らないことがすべて」。川崎Fとしては、主力選手たちの疲労感が色濃くなっているが、さまざまな外的要因を排除しつつ、自らにベクトルを向けて臨みたいというところだ。
川崎Fはリーグ前節、首位の横浜FMに対して2-1で劇的な勝利を手にした。死闘と言える大一番を終えたところだが、鬼木監督は「ビッグゲームをやったあとは、非常に大事になる。ただ、そこを言い訳にしないというか、それが強いチームの姿。頭をしっかりと切り替えられるかどうか」とこの試合を見据えていた。
準々決勝第1戦を1-1で終えたことで、川崎Fとしては0-0での引き分け、または勝利で準決勝への勝ち上がりが決まる。有利な状況と言えるだろうが、ジョアン シミッチはそう簡単な試合にはならないと展望していた。
「横浜FM戦のように、決勝戦のような試合になる。セレッソも良い結果を出し続けているし、とても難しくなると思うが、できることを一人ひとりが精一杯やるだけ。自分たちはホームゲームであり、次へのステップに進んでいけるようにしたい」 C大阪は、3日に小菊 昭雄監督が新型コロナウイルス感染症陽性判定を受けたことにより、直近の公式戦2試合を高橋 大輔コーチが指揮。それでも結果を残しており、「われわれのサッカーとして、ハードワークをすることがチームとして共有されている」と高橋コーチは手ごたえを口にする。
川崎Fは横浜FM戦で勝利した勢いも借りながら、C大阪は好調な現状をもってこの試合に臨むことになる。C大阪はただ勝利だけを目指して等々力陸上競技場に乗り込むだろう。
実力者同士の一戦、内容を含めて興味深いものとなりそうだ。
[ 文:田中 直希 ]