C大阪は、グループステージでは鹿島、G大阪、大分と同居したAグループを2位で通過。3得点を奪ってニューヒーロー賞候補にも名前が挙がっている北野 颯太ら若い力の活躍が光ると、湘南と対戦したプレーオフステージでは、ホームでの第1戦を1-0、アウェイでの第2戦を4-1で勝利し、プライムステージ進出を決めた。前回大会はファイナルまで進みながらも名古屋に0-2で敗れ、タイトルを逃した悔しさも残っている。それだけに今大会へ懸ける思いも強く、チーム一丸で「昨年の忘れ物」(小菊 昭雄監督)を取り返す準備を続けている。
今季、C大阪は川崎Fに対してリーグ戦で2戦2勝。約1カ月前にホームで対戦した明治安田J1第19節では、2-1で逆転勝ちを収めた。前半は川崎Fのパスワークに圧倒され、CKから谷口 彰悟に先制点を決められるも、後半にFKから2得点。鈴木 徳真が2アシストし、ジェアン パトリッキの加入後リーグ戦初ゴールが決勝点となった。この試合からスタートした7月は、リーグ戦は3勝2分の5戦負けなし。5試合すべてで複数得点も奪った。また、5試合すべて途中出場の選手がネットを揺らすなど、試合の途中でギアを上げることもできている。今回の一戦でも交代選手をうまく使いながら、試合の強度を落とさず川崎Fに襲いかかりたい。ホームで第1戦を戦うため、アウェイゴールを与えないことも重要になる。
一方、今季のルヴァンカップは初登場となる川崎Fは、緊急事態に直面している。直近のJ1第23節・浦和戦を前に、新型コロナウイルス感染症の陽性者が続出。試合当日は定員に満たない16名しか登録することができず、ベンチメンバー5人のうち3人がGKという非常事態だった。試合へ向けた準備段階での難しさも影響してか、入りの部分で浦和に押し込まれると、4分、17分と立て続けに失点。最終的には1-3で敗れる結果に終わった。そこから中3日。今回の一戦に向けても、チームの状況は予断を許さない。もっとも、浦和戦の先発11人の顔ぶれを見ると、いずれもレギュラークラスの選手ばかり。個々のクオリティーは高く、浦和戦でもシュート数、ポゼッション率は相手を大きく上回った。トーナメントを勝ち抜くべく、リーグ戦から気持ちを切り替えて敵地に乗り込む。
リーグ戦での“シーズンダブル”に続き、カップ戦でも川崎Fから勝利を奪い、C大阪が準決勝進出に近づくか。“逆境”の川崎Fが底力を発揮し、C大阪に対してリーグ戦の借りを返す1勝をつかむか。注目の一戦は『Jリーグ公式試合における声出し応援の段階的導入運営検証試合』にも指定されており、C大阪が主催するホームゲームとしては、コロナ禍以降で初となる。両チームのサポーターとしては、拍手とともに“声”でも選手たちを後押ししていきたい。
[ 文:小田 尚史 ]


