この試合、川崎Fには記録が懸かっている。リーグ戦ホーム無敗記録だ。現在、その数25試合。これは浦和やG大阪がかつて記録した数に並んでいる。つまり、今節の試合でC大阪に勝つか引き分けるかで、Jリーグ新記録が生まれるというわけだ。
2020年のJ1第30節から続いているこの“等々力不敗神話”。それは圧倒的な成績で連覇したチームならではのものと言えるだろう。攻撃的に戦いながらも負けることがない。強烈な歴史が残っている。
快挙に大きく貢献してきた主将の谷口 彰悟は、次のようにこの無敗について語っていた。
「記録ありきでやっているわけではないが、自分たちのホームで、何がなんでも勝たないといけない、なおかつ負けてはいけないスタジアムにしたいという思いは選手もスタッフも持って取り組んできた。等々力では、来てくださったサポーターの皆さんからパワーをいただける。それで頑張れる。みんなで作り上げている場所だと思うし、このまま続けてやっていきたい。乗り込んでくるチームが『等々力のアウェイゲームは絶対勝てない』と思わせるような場所にしたいし、そんなチームになっていきたい。この記録も伸ばしていけるようにしたい」 谷口ら最終ラインの選手たちは、攻撃に人数をかける川崎Fの戦い方で“割を食っている選手たち”と言えるかもしれない。数的同数で相手に対応することも辞さないし、それが推奨されている。両SBがオーバーラップして、CB2枚で守る場面だってある。それでも失点数を抑えてきたからこそ、この偉大な記録を目前にしていると言っていい。
今季は谷口の相棒として高い能力を発揮していたジェジエウが長期離脱中。車屋 紳太郎は復帰目前だが、これまで谷口と山村 和也がコンビを組んで相手を迎え撃ってきた。彼らがC大阪の攻撃陣を封じ、リズムの良いビルドアップを行えるかは注目点の1つだろう。
その谷口とともに、カタールW杯アジア最終予選で活躍した日本代表の山根 視来も川崎Fに属している。7大会連続でのW杯出場を成し遂げた彼らの姿は見られるか。
対してC大阪は、今季チームに復帰したマテイ ヨニッチの出場に期待がかかる。先週末に行われたJリーグYBCルヴァンカップAグループ第3節・大分戦で途中出場を果たしている。今節は川崎Fの強力な攻撃陣と相対するが、彼が最終ラインにいるかいないかでは、安心度も変わる。C大阪にかつてタイトルをもたらした一員である守備のスペシャリストと、昨季のMVPで得点王でもあるレアンドロ ダミアンとのマッチアップも楽しみだ。
直近4試合、このカードはすべて川崎Fが大量得点で勝利している。今節もそうなるか、あるいはマテイ ヨニッチらC大阪の守備陣がそれを防いで勝点獲得につなげるか。
土曜15時、晴天が予想される川崎市でのゲームを見逃すな。
[ 文:田中 直希 ]


