後半戦のスタートとなった前節。C大阪は上位を目指す上では勝ち切りたい一戦だったが、下位の清水と1-1で引き分け、勝点1を獲得するにとどまった。もっとも、良い入りを見せた序盤に清武 弘嗣が負傷交代し、オウンゴールで先制される前半のイヤな流れを後半に払しょく。多くの時間帯を敵陣で進め、両サイドから迫力のある攻撃を繰り出した。同点に追いついた得点は舩木 翔のJ1初ゴール。CKからアシストした鈴木 徳真も前半戦はリーグ戦の出場機会が少なかった選手。山中 亮輔、原川 力、清武と主力が次々と抜けていく中、チームの総合力を示した。「私たちが目指している方向性は間違っていない。そういうゲームができたと思っています」。試合後は小菊 昭雄監督もチームを称える言葉を残した。
3試合ぶりの勝利を目指す今節。川崎Fとの前回対戦は4-1の快勝を収めている。2トップを中心に前からのプレスでボールを奪い、手数をかけずにスペースを突く攻撃がハマり、川崎FのJ1ホーム連続無敗記録を『25』でストップさせた。Jリーグ全体を見てもセンセーショナルな一戦となった。「前回の川崎F戦は今季一番の内容」と振り返る小菊監督は、「(今節も)前から圧力を掛けていくスタンスは変えずに戦いたい」と話す。ボールを持てる清武が不在ということもあり、C大阪としてはより“良い守備”から試合に入る戦い方を徹底するだろう。ケガ人続出の“非常事態”だが、「こういうときこそ全員で一丸となって、次の川崎F戦に向かっていきたい」と指揮官は言葉に力を込める。
一方の川崎Fも、前節の磐田戦は消化不良感が残るゲームとなった。前半こそ圧倒的にボールを持ち、谷口 彰悟から山根 視来の“日本代表ライン”で鮮やかに先制。磐田を寄せつけず試合を進めたが、後半は攻守に改善を加えてきた相手を前に、前半の勢いはトーンダウン。終盤にCKから失点し、勝点2がこぼれ落ちる結果に終わった。その前の公式戦では天皇杯3回戦でJ2の東京Vに苦杯をなめるなど、王者らしくない戦いが続く。仕切り直しとなる今節は首位・横浜FMとの差を離されないためにも、勝利だけが欲しい。
C大阪に対しては、前半戦にホームで敗れたリベンジの意味合いもあるだろう。ネジを締め直し、ヨドコウ桜スタジアムに乗り込む。ポイントはいかにC大阪のプレスを回避し、素早くボールを回し、ゴールに迫れるか。大島 僚太が復帰し、縦へ差し込むパスの精度は増しているだけに、中と外を使い分けつつ、より深い位置に相手を押し込み、ゴールをこじ開けたい。
両チームの勝点差は『7』。今季の目標を3位以内に掲げるC大阪としては、“シックスポイントゲーム”になる。負傷者が続出するイヤな流れを王者からの“ダブル”で振り払いたい。川崎Fとしても、勝ち切れない流れを断ち切る勝利を奪い、首位を追走していきたい一戦だ。両者の“勝ちたい”思いが激突する90分に刮目せよ。
[ 文:小田 尚史 ]


