湘南はシーズン後半戦に入り5連敗。前々節・清水戦で連敗は食い止めたものの、直近6試合で勝点1しか得られず、順位は降格圏の17位に転落していた。しかし、いずれの試合も内容が悪かったわけではなく、最後にしてもっとも重要なゴールを決められずにいた。だが、C大阪戦では今まで決まらなかった決定機がことごとく決まり、J1では1997年以来の大量5得点が決まった。
「最後、入るか入らないかで今まで悔しい思いをしてきた。これを自分たちの糧に捉えて、次のゲームで同じようにゴールをたくさん奪って良い戦いをしたい」 浮嶋 敏監督がそう話すように、この良い感覚を持ったまま中3日で臨む浦和戦でもゴールラッシュを期待したいところだ。
そんな湘南のキープレーヤーの1人が茨田 陽生だ。茨田は明治安田J1第23節・鹿島戦から4試合連続先発出場。その鹿島戦で早速アシストという形で結果を残すと、C大阪戦では「もともと自分も得意としている」ミドルシュートをゴール左下に突き刺し、FKでは正確なロングボールでタリクのヘディング弾をお膳立てした。「3試合目くらいからは感覚を取り戻しながら、周りの選手を見ながらプレーできている」と話す茨田は、浦和戦でもC大阪戦と同等、もしくはそれ以上の活躍をしてくれるか。
浦和は前節で広島に1-0で勝利。15分に決まったキャスパー ユンカーの1点を守り抜き、3戦連続で1点差ゲームを制している。そしてこの試合の先発には新加入のアレクサンダー ショルツをはじめ、平野 佑一、江坂 任、酒井 宏樹が名を連ねた。
アレクサンダー ショルツと酒井が加わりディフェンスラインの並びは大きく変わったが、槙野 智章は「一人ひとりの長所を生かした守り方ができているのかなと思います。ディフェンスとして大事なチャレンジ&カバーもありますが、一人ひとりの対人の強さを生かして、1対1の局面でチャレンジするボールの奪い方ができている」と好感触を得ている様子だ。
それは前線のキャスパー ユンカーも同じで「新たに加入した選手たちがうまくチームに溶け込んでいる」と語っている。「チームとしては、今季のベストゲームができているわけでも、一番良いサッカーを見せているわけでもない。ただそれでも勝てるというのはこのチームの力を証明していると思う」と内容が良くない中でも勝ち切れる強さを実感している。
6月の前回対戦は3-2で湘南が勝利した(※その後浦和への懲罰によってスコアは3-0に変更)。あれから浦和の顔ぶれは大きく変わり、「浦和さんは補強もして、選手層も非常に厚い中でどういうメンバーで出てくるか分からない。本当に手ごわい相手だと思うのでもう一度気持ちを入れ直したい」と浮嶋監督は気を引き締めている。好ゲームが予想される試合で勝点3を手にするのはどちらか。
[ 文:舞野 隼大 ]
