それから約3カ月。町田はその後、勝点を『35』積み上げ、2位に8ポイント差をつけるなど、現在は堂々と明治安田J2で首位を独走している。リーグ前節・千葉戦では、出場停止や離脱者がいる逆境をはね返し、さらには終了間際に2ゴールを奪うなど勝負強さも見せた。リーグ前々節・徳島戦では初の複数失点を喫したものの、千葉戦は無失点で終えるなど、その修正能力の高さも見せつけた。
プロの監督となってから初めてのアウェイゲームが金沢。そして初めてのカップ戦も金沢の地で迎えることとなる黒田監督。今回は青森山田高を率いていた2008年以来の天皇杯となる。当時は現在群馬に所属している櫛引 政敏を擁して臨んだものの、1回戦で栃木県代表の日立栃木ウーヴァスポーツクラブに敗れた。さらにその5年前の天皇杯1回戦でも、同じく栃木県代表の栃木に敗れているため、今回は天皇杯初勝利を目指すことにもなる。この2回戦で勝利すれば、3回戦でJ1チャンピオンの横浜FMと対戦する可能性もある。当然、来季のJ1昇格を見据えても、その挑戦権をみすみす逃すわけにはいかない。
迎え撃つ金沢は現在J2で4試合勝ちなし。「いまはリーグ戦で結果が出ていないので、天皇杯から勝って勢いに乗れるようにしたい」。そう藤村 慶太が話すように、この天皇杯をきっかけにもう一度勢いを取り戻したいところだ。
結果は出ていないが、試合内容は決して悪くない。チャンスを作ることはできているし、決定機もある。チームが狙いとするボールを奪うこともできている。しかし、数少ないピンチで失点し、勝点を落とす試合が続いている。リーグ前節・群馬戦も被シュート2本で1失点。思い返せば、3月のJ2第3節・町田戦でも守備で個のミスが重なっての2失点。柳下 正明監督も「失点のところはちょっと安過ぎる」と話していたように、ピンチになり得ないようなところで失点してしまった。この失点癖は昨季から続く根深い問題で、急に修正できるようなものではない。この町田戦で少しでも改善の兆しを見せたいが、現実的にはいかに得点を奪うかが重要になってくる。
[ 文:村田 亘 ]