神戸はここまで順当な勝ち上がりを見せてきた。2回戦ではJ3富山と対戦して2-0で勝利し、続く3回戦はJ2徳島を同じく2-0で撃破。ラウンド16ではJ1柏から1-0の勝利を飾った。
準々決勝ではJ1鹿島と対戦した。それまでの3試合と同じく、直近のリーグ戦から大幅に入れ替えて臨んだが、リーグ戦の主力でスタメンを組んできた相手に3-0の快勝。今夏に8年半ぶりに神戸に復帰して以降、公式戦初出場初先発となった森岡 亮太が15分に先制点を決めると、佐々木 大樹が83分に天皇杯3戦連続となるゴールを決めて突き放し、後半アディショナルタイムには井手口 陽介が加入後初ゴールを挙げた。
ここまで全試合が無失点と持ち前の堅守を見せるなど、攻守で盤石の戦いを続けている。
吉田 孝行監督の下、「競争と共存」をテーマに高め合ってきた関係性は、リーグ戦、AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)を含めてチームの強さとなって具現化。10月18日のリーグ前節でFC東京に敗れてリーグ戦の連勝と公式戦連続無敗が途切れたが、23日に韓国Kリーグ1王者・蔚山と対戦したACLEリーグステージ第3節は2-0と快勝を収め、リバウンドメンタリティーを見事に発揮。チームはなお力強さを増している。
組織としての盛り上がりは京都も譲るところではない。
6月12日の2回戦で後にJ3を制することになる大宮に2-0で勝利を収めると、続く3回戦は現在J2で2位につける清水を3-1で打ち破った。ラウンド16ではJ2大分を2-0で下し、準々決勝ではJ2千葉に3-0の快勝。神戸同様、直近のリーグ戦からメンバーを変更して戦い、確かな結果を導き出している。
リーグ戦では残留争いを強いられてきたが、今年6月に加入したラファエル エリアスらの活躍もあり、チームとしての勢いが発生。10月19日の第34節・鳥栖戦は開始わずか10分でGKク ソンユンが退場する苦しい展開となったが、2-0で勝ち切るなど曺 貴裁監督の下で勝利への強い執着心を育んでいる。
両者は3週間前の10月6日にリーグ戦で対戦したばかり。序盤から圧倒した神戸が前半に2点のリードを奪うも、後半はペースをつかんだ京都が試合を振り出しに戻すなど、白熱した攻防に。最終的にジェアン パトリッキの得点で勝ち越した神戸に軍配が上がったが、両チームの戦いぶりは興奮の一語だった。
互いに前線からの激しいプレスや縦に鋭くゴールに迫るアグレッシブさが持ち味であり、サッカーのダイナミズムが凝縮されたような魅力的なスタイルが特徴。メンバーはそれぞれの日程を踏まえた試合感覚や選手のモチベーションなども含めて編成されることになるだろう。神戸は優勝した2019年度大会以来、京都は準優勝した2011年度大会以来の決勝へ、強みをダイレクトにぶつけ合う至高の時間になることは確実だ。
[ 文:小野 慶太 ]
